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「近年ではほかに例がない」ジャパンカップ制覇、ダートから転身したヴェラアズールの“成り上がり”…1番人気シャフリヤールはなぜ負けた?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2022/11/28 17:00
11月27日、GIジャパンカップを制したヴェラアズールとライアン・ムーア
1番人気シャフリヤールはなぜ負けた?
3/4馬身差の2着は1番人気のシャフリヤール。道中は後方の外目を掛かり気味に進み、直線で鋭く伸びてきた。内に斜行し、ダノンベルーガの走行を妨害したため、騎乗したクリスチャン・デムーロは騎乗停止処分となった。1000m通過が1分1秒1というスローな流れになって馬群が団子状態になり、その外を回ったぶん、内の経済コースを通ったヴェラアズールに及ばなかった。内にモタれたのは、苦しくなったからか。
3着は、内で上手く立ち回ったヴェルトライゼンデ。4着にはデアリングタクトが来た。直線で前が詰まるシーンがありながら最後まで伸び、復活の兆しを見せた。ゴール前で挟まれたダノンベルーガは5着。不利がなかったとしても4着があったかどうかだろう。
外国馬は、6、7、9、15着。高速馬場でスローになり、上がり33秒台の脚を使わないと勝ち負けできない展開になったわりには健闘したと言えるのではないか。6着のグランドグローリーと7着のオネストは、ともに直線で前が塞がる不利がありながら、それぞれコンマ6、7秒しか負けなかった。
これで日本馬が2006年のディープインパクトから17連勝。
1着賞金が5億円に増額される来年以降も、質の高い外国馬に出走してもらい、盛り上げてほしいものだ。