試合後シュバインシュタイガーは失点シーンに「ひどい守備のミスだった。ボールと逆サイドのSBは常にCBの位置に合わせたポジショニングを取らなければならないのに合わせず相手FWに突破を許してしまった。1失点目でもあの状況では中を切って外へ持ち込ませなければならない。ゴレツカもよくなかった。タックルに行くこともなく、相手にシュートを許してしまっている。気に入らないプレーだった」と痛烈に批判。その後フリックが姿を表しインタビューに応じたが、シュバインシュタイガーは問題点を指摘し続ける。

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　シュバインシュタイガー「日本がシステム変更したのにドイツは対応できなかった。ビルドアップからボールを運べなくなって、日本にボール保持を許し、流れを取り戻させてしまった」

フリックの表情は非常にこわばっていた

　フリックは失点シーンを「起こってはならないミス」と認め、「非常にがっかりしている。80%ほどボールを保持し、ゲームの流れをつかみ、順当に1-0とし、2点目を決めるチャンスも数多くあったが。ああしたミスで失点をするのはあってはならない」と振り返る。マイクをもって語るその表情は非常にこわばっていた。

　テレビスタジオに映像が戻り、ケディラ、ヒッツルスペルガー、シュルトはみな険しい顔でこの試合についての感想を口にしていた。

　ケディラ「前半の日本はよくなかったし、勇気もなかった。だがドイツは終盤スペースばかりを守ろうとしてしまった。ボールを持った選手へのプレッシャーがない。日本人選手はボールを持ったらいいプレーができる選手たちだ。交代選手が入ってドイツはどんどんプレッシャーをかけられてしまった」

　シュルト「2点目を決められなかったのが問題だった。失点するまでに4-0となっていなければならない試合だった。でも得点はPKだけ」

　ヒッツルスペルガー「日本の守備を崩すうえで重要だったミュラーがいなくなってからチャンスが作れなくなった」

　さすがに言葉の響きが重い。

　今大会メンバーから外れたマッツ・フンメルスやマルコ・ロイスは現在遠征先のシンガポールから試合を観戦していた。フンメルスは終盤いてもたってもいられなくなり、テレビのそばに立ったまま、「ロングボールを蹴りこんでもだめだ。偶然任せになってしまう。辛抱強くサイドからセンタリングを持ち込める状況を作らないと」と話しながら戦況を見守っていたという。

所属先のドルトムントのアジアツアー中のフンメルス　©Getty Images

　だがその思いも届かず。試合前の朗らかな雰囲気は完全に消え去り、日本がコスタリカに勝ち、次のスペイン戦にドイツが敗れると今大会もグループリーグ敗退になるという厳しすぎる現実だけがそこには残ってしまった。

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