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三笘薫も驚き「ここでやるとは…」あのドイツ戦ハーフタイムに何があったのか?「ぶっつけ本番」の3バックでも迷いが生まれなかったワケ 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama/JMPA

posted2022/11/25 17:01

三笘薫も驚き「ここでやるとは…」あのドイツ戦ハーフタイムに何があったのか?「ぶっつけ本番」の3バックでも迷いが生まれなかったワケ<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/JMPA

ドイツに圧倒された前半から一転、3バックにシステムを変更し日本を逆転勝利に導いた森保一監督。選手たちの声から、大胆な決断の裏側に迫った

 前線の役割も整理された。2列目右サイドから2シャドーの一角へポジションを上げた伊東純也は、ドイツの変化を感じ取った。

「(鎌田)大地と自分が2シャドーで、ドイツのCBにプレッシャーをかけていった。サイドでハマったところからショートカウンターへつなげることができたりして、相手がすごく嫌がっていると感じました」

「ずっとやるのは初めて」「ぶっつけ本番だった」

 75分に酒井が退いて南野拓実が投入されると、南野と堂安律が2シャドーに並んだ。伊東は右ウイングバックへスライドするが、ここでも混乱はない。

「律と滉とうまくコミュニケーションをとりながら守れた。そこからチャンスに絡んでやろうと思っていました」

 左ウイングバックに入っていた三笘薫も、自らのタスクを整理している。

「まずは失点しないことが大事なので中を締めながら、ボールをとったらカウンターで出ていくのは意識していました。高い位置を取ることで相手をひきつけて、後ろのスペースを作ろうと思っていたので、意図的にウイングのような立ち位置を取って自分たちの流れへ持っていけるように、というのは考えていました」

 森保監督によるドラスティックな戦術変更は、今回が初めてではない。カタールW杯アジア最終予選の第4戦で、4-2-3-1から4-3-3へ切り替えている。サウジアラビアからの移動日も含めて、中4日のタイトな日程で決断を下した。システム変更は奏功し、オーストラリアを2対1で退けた。

 それにしても、である。

 今回はW杯のグループステージ初戦で、ドイツ相手に1点を追いかける展開である。実戦では限定的だった3-4-2-1(守備時は5バック気味になる)のシステムに変更するのは、リスクと背中合わせだったはずだ。

 実際に伊東は、「この5バックでずっとやるのは初めて」と話している。システム変更のメリットを口にした三笘も、驚きがあったことを言外に伝えている。

【次ページ】 なぜ選手たちに迷いが生まれなかったのか?

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