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ベスト16進出への最初の関門・ドイツ戦をどう戦うか? 日本代表の命運を握るキーマン&スタメンを徹底予想
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byGetty Images
posted2022/11/22 11:00
オマーン戦のドイツも主力を温存するなか、フュルクルクが代表デビュー戦で決勝ゴールを決めた
二宮 (ボールを)奪えないとなったときに、前線がプレスに行っても後ろが躊躇してしまうという場面も散見されました。ただ前半13分の場面のように、連動したプレスからボールを下げさせ、そして蹴らせたボールを回収して柴崎が左サイドのスペースに出そうとしたり、前半35分には久保建英、南野拓実のプレスからマイボールにして久保のシュートにつなげたり、とチャンスがなかったわけではありません。チャンスの数をもっと増やせばいいですけど、ドイツ相手になかなかそれは考えにくい。確実に決めることができればそれに越したことはありませんが、シュートまで結びつけて枠内に飛ばして多少なりともビビらせておくことが大事。嫌な印象を植えつけておけば、相手のミスを引き出せる確率が多少なりとも上がってくるはずですから。
デスク 二宮さんがドイツ戦を控えたという状況を踏まえた上で、カナダとの試合で注目した選手は誰ですか。
二宮 いつものトップ下ではなく、ボランチで後半途中から起用された鎌田大地ですね。フランクフルトではボランチでもプレーしていますし、体が強いからまったく当たり負けない。圧巻だったのは後半30分です。ボールを奪って右サイドをドリブルで駆け上がって、自分の外を回るように味方を走らせつつ、逆サイドでフリーになっている相馬にパスを出してゴール前へ。結局ファーに送られたボールをうまく折り返せなかったものの、ポジションがどこであろうがゴール前のチャンスに絡んでいける。
ドイツもハイプレスが売りですし、ボランチの位置でボールを失わず、当たり負けもせず、チャンスを捻出できるという点では非常に心強いですよね。代表でも「ボランチ鎌田」は十分にあり得るんじゃないかと感じました。ほかにもパスで違いを見せた柴崎、ゴールを挙げるなど調子の良さを感じさせる相馬などはいいアピールにはなったのではないでしょうか。
ドイツ戦のスタメンは?
デスク さてドイツ戦はどのようなスターティングメンバーになりますかね。
二宮 まずもってコンディションがいい選手を選ぶことが第一条件になりますよね。そこを基本として、9月に行なわれたアメリカ戦のスタメンが軸になるんじゃないかとは考えています。
デスク そうなると1トップは前田大然。
二宮 そうですね。プレッシングの強度、連続性に彼を「いい守備からいい攻撃」の先導役にしたいと森保監督は思っているのではないでしょうか。