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「反対なんて知らん! 私の人生だ!」声優でMリーガー・伊達朱里紗が感じてきた“麻雀界からのイロモノ扱い”「それは…ありました(笑)」
posted2022/11/04 11:00
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
Takuya Sugiyama
10月3日に開幕した2022-23シーズンも、初日にいきなり役満・四暗刻を和了。ますます勢いに乗る31歳の新鋭は、なぜ声優を志し、競技麻雀の世界に惹き込まれていったのか。インタビューでそのルーツに迫った。(全2回の1回目/後編につづく)
――伊達プロにとってMリーグ初年度となった2021-22シーズンの活躍は鮮烈でした。実際にあの舞台で戦う前は、どれくらい手応えがあったのでしょうか。
伊達 正直、開幕するまではめちゃめちゃ不安でした。ある番組の帰り道で一緒になった黒沢咲さん(TEAM雷電)にも「不安ですわぁ」と相談して、「大丈夫だよ」って励ましてもらいましたし……。本当にずっと心配なことだらけで、「すごいミラクルやいい偶然が重なって、めっちゃ勝たないかな」とか益体もないことを考えていましたね(笑)。
――実際にはデビュー直後から内容も結果も伴う麻雀を披露して、ファンに「伊達朱里紗」という存在を強烈に印象づけましたね。
伊達 Mリーグでデビューした最初の1戦目のオーラスに、下家の朝倉康心さん(当時U-NEXT Pirates)に対して八萬を絞った局面があったんですね。最終的にテンパイをとりきって2着を守ることができたんですけど、たまたまその八萬が朝倉さんの鳴ける牌だったこともあって、試合が終わったあとにTwitterですごく称賛されていて。自分のなかでは普通のプレーだったんですけど、ひとつひとつの選択にこれだけ反響があるんだ、というのはすごく驚きました。先輩や友人からも「内容がすごくよかった」と言ってもらえて自信につながりましたし、あの初戦があったから落ち着いてプレーできるようになったと思います。
麻雀と声優の“二刀流”
――昨季のドラフトで指名されてMリーガーとなった当初は、声優との“二刀流”であることも注目されるポイントだったと思います。あらためて、声優になった経緯を伺えますか?