- #1
- #2
スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
〈W杯選出・落選の舞台ウラ〉カズを外した岡田武史「いい人だと言われたいです。でも」、大久保嘉人「最後のサプライズで…」
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byTakuya Sugiyama
posted2022/11/01 17:25
それぞれブラジルW杯、南アフリカW杯で「サプライズ選出」された大久保嘉人と川口能活
焦点は、18歳ながら日本の将来を担うと見られた小野伸二が入るのか、そして絶対エースとして君臨し続けたカズ、三浦知良が悲願のW杯出場を果たせるのかだった。
その結末は誰もが知る通り。岡田は小野を抜擢すると同時に、市川大祐、北沢豪、そしてカズをメンバーから外したのだった。
みんなにいい人だと言われたり、好かれたいです。でも
2017年のインタビューでも「カズを切る時、やっぱり辛かったですよ」と当時を振り返りつつ、自らの決断を再びこのように語った。
「でも、その決断に私の中でやましいところは何もなかった。私だって、みんなにいい人だと言われたり、好かれたいです。でも、私は22人しかワールドカップに連れていけないし、11人しかピッチに出せないんです」
指揮官として下さなければならない非情の決断。レギュラーとベンチ、そしてメンバー外。各選手にとっては様々な心境が入り混じるのは間違いない。それでも、岡田は“もう1つの出来事”をハッキリと覚えているのだとも語っている。
「何年かして、国立競技場でカズから挨拶に来てくれた時、いまでも覚えているけど、本当に嬉しかったですね。やはりあの時のことは気になっていましたから」
11月1日、カタールW杯日本代表メンバーが発表された。E-1選手権で結果を残した相馬勇紀が選出された一方で、最前線ではロシアW杯で活躍した大迫勇也と原口元気、セルティックの主力である古橋亨梧と旗手怜央といった面々が落選となった。26人とメンバーの枠が広がった中でも、やはり驚きはあったのだ。
<「元ワールドクラスが評価するカタールW杯日本代表」編につづく>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。