Number World Cup ExpressBACK NUMBER
「若い選手は怯まず向かって行って」スピードスケート日本代表にしてサッカートレセン選抜の高木美帆、“親御目線”でW杯を語る
text by
渋谷編集室 with ABEMASports Graphic Number with ABEMA
photograph byTakuya Sugiyama
posted2022/10/14 11:00
中学生までスケートと並行してサッカーを続けていた高木選手。「未来のなでしこジャパン候補」と呼ばれるレベルだった
――サッカーから離れて10年以上経つと思いますが、当時のチームメイトと思い出話をされることもありますか。
高木 小学校、中学校では少年団や学校の部活で男子とサッカーをしていましたが、それとは別に十勝地区の女子の選抜チームでもプレーしていて、今でもその仲間たちとは数年に1回顔を合わせるぐらいですけど、全員で集まりますね。
実は中学3年生の時に私も所属していた札内中学校サッカー部が念願の全道大会に出場できたんです。ただ、その開催時期がスケートの日本代表の海外合宿と重なってしまって。その時に大会に出場できない代わりに、ユニフォーム色のミサンガを編んでみんなにプレゼントしました。女子のチームでも全国大会に出場する時に同じようなことがあったんですが、未だに、冗談交じりですが「美帆が全国に来なかったのは根に持ってるから」とネタのようにいじられてます(笑)。
『心を整える。』で書いた読書感想文
――過去のサッカーW杯で印象的な大会はありますか。
高木 女子の方なんですが、2011年のW杯ドイツ大会で優勝した時のなでしこジャパンや澤(穂希)さんの印象が強いですね。男子の方は私が高校生ぐらいの時に長谷部(誠)選手や長友(佑都)選手の世代がメインで出ていた2010年南アフリカ大会が記憶にあります。当時、長谷部選手の『心を整える。』を読んで読書感想文を書きました。最近だと久保(建英)選手が10代で出てきたインパクトが強いですね。私も10代で代表デビューしたこともあって勝手に親近感を抱いてます。私は10代の頃にオリンピックの大舞台で活躍は出来なかったけれど、彼はすでに大舞台で戦い続けている。それが本当に素晴らしいなと思って、今も気になってチェックしているんですよ。
――W杯の日本代表のメンバーは11月1日に発表となるんですが、選ばれたら本大会でも久保選手の活躍にはやはり注目したいですか。
高木 そうですね、やっぱり気になる存在です。あと、今の代表は世代交代の時期だということを聞いたんです。それがスケートとも少し重なって、いろいろ思うところがありますね。
今年2月の北京五輪まで、パシュートはずっと同じメンバーで戦ってきていたので、その経験値がまったく他の選手に渡っていないんです。シーズンに出場できるレース数はそれほど多くないので経験を積み重ねるのは難しい部分でもあるんですが、そこはこれから改善していかなければいけないところだなと感じていますね。