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村上宗隆56号+最年少22歳三冠王「さらに大きな選手に」、落合博満「練習したヤツには絶対…」最強打者の“超メンタル術”
posted2022/10/04 11:02
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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<名言1>
プロで生きていく上で、妥協、限定、満足は禁句ですよ。飽くなき挑戦あるのみ。
(野村克也/Number594号 2004年1月23日発売)
◇解説◇
〈1965年:打率.320 42本塁打110打点〉
一介のテスト生から稀代の名捕手、そして名監督へとのぼりつめた野村だが、「私は何をやっても不器用で、プロに入ってからは特にそう感じていました」と述懐する。「不器用者は、練習は当然としてそれ以外の方法を考えなければならないのです」と、単に努力するだけではなく「頭脳」を使うことの大切さを説いた。
そんな野村が戦後初となる三冠王を獲得したのは65年。捕手としては今も史上唯一の快挙だ。62~64年まで3シーズン連続で二冠王を獲得しながら、64年には低打率を理由に減俸されたというのは今では信じられない話だが……その悔しさをバネに、打率も引き上げて快挙を成し遂げたのだった。
王が意識した「120パーセント」「とことん練習」
<名言2>
ホームランというのは準備したことがちゃんとできてるだけの話。
(王貞治/Number813号 2012年9月27日発売)
◇解説◇
〈1973年:打率.355 51本塁打114打点〉
〈1974年:打率.332 49本塁打107打点〉
セ・リーグ史上初となる三冠王を獲得したのは王だ。64年にシーズン55本塁打の金字塔を達成するなど、一本足打法を確立した。
“世界のホームラン王”は、「ホームランを打てる準備をしてるからホームランを打てるのであって、自分のバッティングの中にちゃんと打てばスタンドに入るというだけのものがあるから、ホームランになる」と語っていた。
そのために「常に120パーセント」の力で、「とことんまで練習」したという。その努力は年々確実性も上げていくことになり、首位打者も5回獲得している。特に60年代後半から70年代中盤までにその総合力はピークとなり、史上初となる2年連続三冠王を成し遂げた。