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村上宗隆ホームラン量産に「シンプルにすごいと思う」同い年の安田尚憲(23歳)が思い描く未来像とは?「清宮も爆発しているので」
posted2022/09/27 11:02
text by
千葉ロッテマリーンズ取材班Chiba Lotte Marines
photograph by
KYODO
ホームランアーチストの弾道だった。
札幌ドームでの9月18日のファイターズ戦。土壇場の9回に同点に追いついたマリーンズは、なおも攻め立てた。2死二、三塁で打席にまわってきたのはプロ5年目の安田尚憲内野手。初球の外角低めのストレートを見逃してボール。2球目は内角のフォークで、こちらはストライク。カウント1-1からの3球目。高めに浮いたフォークを迷いなくフルスイングすると打球はピンポン玉のように飛んで行った。打った瞬間に分かる8号3ラン。試合を決めた。
「あの場面は高めの甘いゾーンに来た球を狙っていた。狙っていたゾーンに来た球は積極的におもいっきり振ろうという意識。ボールが引っ掛かった感じで飛んで行った」
この札幌での3連戦、初戦では同い年の同じく5年目を迎えるファイターズ清宮幸太郎内野手が躍動した。先制の17号ソロ。今年1月にはホークス柳田悠岐外野手の下で佐賀県嬉野市にて共に自主トレを行い、汗を流し、お互いの活躍を誓い合った仲だ。「清宮も爆発しているので自分も負けないというのはありました」と安田は意地を見せた。
台湾での衝撃「飛ばす能力が半端ない」
清宮だけではない。同世代には、スワローズ村上宗隆内野手もいる。王貞治氏が持つNBP日本人選手最多のホームラン記録に並ぶ活躍を見せていることで、今年はなにかと比較対象となって注目を集めている。
安田と村上はグラウンドでの時間を共有した時期がある。プロ1年目、18年11月から約1カ月の間、台湾で行われたウインターリーグで同じイースタン選抜としてプレーした。主な打順は4番・村上、5番・安田。2人でクリーンアップを組んでいる。
「台湾で一緒にプレーをしたのは懐かしい想い出。よく話もしました。(村上は)選球眼がある一方で、スイングが凄いと思った。ボールを遠くに飛ばす能力は半端ないと思った」
元々、イースタン・リーグでの対戦経験があり、「凄い打者」との印象を受けてはいたが、共に練習を行ったことで同い年のスラッガーの凄みを感じ、刺激とした。