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大谷翔平と“偉大なお隣りさん”プホルスが過ごした愛すべき日々…大記録達成の“師匠”が大谷に送り続けた言葉「君にはそれができる」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2022/09/27 17:22
エンゼルスの同僚時代から、特別な信頼関係を築いていた大谷とプホルス
同期はイチロー、選手・取材陣にも愛される「プーやん」
「プホルスは一緒にデビューしていますからね、同じ年に。それは全然他の選手とは思い入れとか違う。ある時点からは一緒に戦ってきた。敵なんだけど、仲間ではないけど同志に近いという存在」
02年にカージナルス入りし、現オリックス・バファローズの外野守備・走塁コーチを務める田口壮は6年間プホルスとともにプレーした。その才能だけでなく、野球に取り組む姿勢に感嘆していたことを今、思い起こす。
若い頃はスリムな体つきも、昨今は少し“Chubby”なポッチャリ体型。愛くるしい笑顔とちょっぴりお腹のでた姿はどこか「くまのプーさん」を彷彿とさせる。エンゼルスを担当する一部日本人記者からは『プーやん』のニックネームでも愛された。
大谷の思い「身近で見れたのは、光栄なことだったな」
11年シーズン以来、11年ぶりに復帰したカージナルスでの今季。42歳シーズンで21本塁打を放ち、ついに『700クラブ』入りを果たした。23日時点で通算成績は「3377安打、700本塁打、2208打点」。3000安打と700本塁打を放ったのはハンク・アーロンとプホルスのふたりだけ。2208打点はアーロンの2297打点、ルースの2213打点に次ぎ史上3位。まさに球界の至宝の名にふさわしい。大谷は言う。
「練習の仕方もそうですけど、あそこまで長くやれるのは何か秘密があると思うので、それを身近で見れたというのはすごく良い経験というか光栄なことだったなと思います」
プホルスは今、大谷の言う「ヒールダウン」のタイミングの取り方ではない。左足を大きく上げてタイミングをとる。変化を恐れず、常に前を向く姿勢は、大谷にとって永遠のお手本となる。
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