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大谷翔平と“偉大なお隣りさん”プホルスが過ごした愛すべき日々…大記録達成の“師匠”が大谷に送り続けた言葉「君にはそれができる」 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2022/09/27 17:22

大谷翔平と“偉大なお隣りさん”プホルスが過ごした愛すべき日々…大記録達成の“師匠”が大谷に送り続けた言葉「君にはそれができる」<Number Web> photograph by Getty Images

エンゼルスの同僚時代から、特別な信頼関係を築いていた大谷とプホルス

師匠・プホルスが大谷に送り続けた言葉

 今やメジャー屈指のホームランバッターと評価されるようになった大谷だが、一年目の春キャンプは散々だった。メジャーの投手にタイミングが合わず、オープン戦では32打数4安打、10三振、0本塁打、打率.125。米メディアからは「打撃は高校生レベル」と揶揄された。

 日本から来た打者は、誰もが最初に戸惑う投手とのタイミング。当時、大谷は日本時代同様に右足を大きく上げていたが、現在のほぼすり足に近いスタイルへと移行したのは開幕戦のことだった。春キャンプ中、大谷はじっとプホルスの打撃を見ていたという。

「ヒールダウン(現在のステップを踏む打法)をやろうかなと思ったのは、プホルス選手を見て最初に決めたので。そういう意味でもすごく影響受けています」

 ふたりはクラブハウスでも柱を挟み隣り合わせとなった。師匠・プホルスが大谷に送り続けた言葉がある。

「打撃練習でも試合でも、常に逆方向への打撃を意識した方がいい。君にはそれができる」

大谷の活躍に「見ていてこれほど楽しいものはない」

 コロナ禍で60試合制の短縮シーズンとなった20年シーズン。打率.190、7本塁打と大谷はスランプにあえいだ。だが、その翌春、オープン戦で大谷が打率.548、5本塁打の活躍を見せると師匠はシーズンでの打棒爆発を予言した。

「彼はボールを引っ張って飛ばすだけでなく、逆方向へも大きく飛ばすことができる。彼は自分がボールを飛ばしたい方向へ自由に飛ばすことができるんだ。見ていてこれほど楽しいものはない。今季が楽しみだ」

 結果は「46本塁打+9勝」。記者30人の投票で満票の1位票を集めてMVP。さすがの眼力だった。

 プホルスがナ・リーグ新人王に輝いたのは今から21年前。同期ア・リーグ新人王はイチローさんだった。プホルスが3000安打を放った夜、イチローさんはこんな言葉を残していた。

【次ページ】 同期はイチロー、選手・取材陣にも愛される「プーやん」

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