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“エムバペと確執説”ネイマールが絶好調 「僕にとって最後」カタールW杯へ南野所属モナコ戦など6戦9発…ただ不安要素が3つ 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2022/09/03 06:00

“エムバペと確執説”ネイマールが絶好調 「僕にとって最後」カタールW杯へ南野所属モナコ戦など6戦9発…ただ不安要素が3つ<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

日本ツアーでも鮮やかなプレーを見せたネイマール。シーズンイン後もPSGで実力を発揮している

 モンペリエ戦でエムバペがPKを失敗。再び訪れたPKの場面で今度はネイマールが蹴ろうとしたのだが、エムバペが「自分に蹴らせろ」と詰め寄り、口論になりかけた(結局、ネイマールが押し切り、決めた)。

 チームのPKキッカーについて、クリストフ・ガルティエ監督は「一番手がエムバペで、2番手がネイマール。でも、試合の中で選手たちが話し合って決めてもかまわない」と語っている。

 28日のモナコ戦では、ネイマールがPKを獲得し、エムバペの了承を得てから蹴った。今後も、通常はエムバペが蹴るだろうが、ネイマールが自らPKを獲得した場合は彼が蹴ることになりそうだ。

 今季のこれまでのネイマールのプレー内容については、ブラジルメディアもこぞって高評価を与えている。ただし、「いつまでこの調子が続くのか」と危ぶむ声もある。

 最も恐いのは故障だ。度重なる怪我のせいで、PSG移籍後は毎年、30試合前後しか出場していない。今後のエムバペとの関係も気がかりだ。再びエムバペとの確執が起きれば、気分を害してプレー内容が低下するかもしれない。

もう1つ、ピッチ外で気になる"不正行為疑惑"

 もう一つ、ピッチ外で心配なことがある。

 2013年にサントスからバルセロナへ移籍した際の不正行為疑惑である。

 当時、ネイマールの所有権の40%を保持していたブラジルの投資会社が、「サントス、バルセロナ、代理人であるネイマールの父親の3者が結託して、実際よりはるかに少ない移籍金でバルセロナへ移ったように偽装したため損害を蒙った」としてスペインの裁判所に総額1億5000万ユーロ(約204億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。

 裁判は10月17日に始まる予定で、スペインの検察当局はネイマールへの2年の禁錮刑と1000万ユーロ(約14億円)の罰金を求めている。

 仮に禁錮刑を受けてすぐに服役を命じられるようなことがあれば、クラブでのプレーもW杯出場も吹っ飛んでしまう。

 ブラジルのメディアの多くは、「有罪判決が出るのは確実。焦点は、ネイマールに実刑判決が出るかどうか」と報じている。このような心理的圧迫に耐えて、彼はクラブと代表で落ち着いてプレーできるのかどうか。

 彼にとっての理想は、10月の裁判で禁錮刑を免れ、W杯でブラジル優勝の立役者となり、PSGで悲願の欧州CL初制覇を達成して、バロンドールとFIFA年間最優秀選手の栄誉を手にすることだ。

【次ページ】 ネイマールとも対戦した日本の10番、南野の現状は?

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