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PSGの《100万円VIP席》に座った記者が国立でビビりまくり体験「高級シャンパン飲み放題なの?」「クラシックを生演奏してる…」 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byWataru Sato

posted2022/07/23 11:05

PSGの《100万円VIP席》に座った記者が国立でビビりまくり体験「高級シャンパン飲み放題なの?」「クラシックを生演奏してる…」<Number Web> photograph by Wataru Sato

PSGvs川崎フロンターレ「100万円席」に潜入してみた!

 もちろん世界のビッグネームが集結したPSGが見たい、それが最大の要素だ。ただサッカー観戦にとっての“競争相手”は他競技の興行だけではない、とは最近とみに感じる。

 USJやディズニーなどのテーマパークはもちろん、自宅で見られるAmazonプライムやディズニープラス、ネットフリックスなどと比較され、「どれが一番サイコーに楽しい2時間を過ごせるか」という天秤にかけられる。そのファーストチョイスになるためには、これくらいの振り切り方になるのかも。

そう言えばこの試合、那須川天心も観戦してた

 この日、ハーフタイムで那須川天心が来場していることが紹介されていたのだが、彼と言えば約1カ月前の武尊戦で会場の最前列には「300万円VVIPの席」が用意されていたな、と思い出した。

 さらにはPSG戦前にTV観戦したMLBオールスターもド派手だった。黒人初のメジャーリーガーであるジャッキー・ロビンソンを称えるため、俳優のデンゼル・ワシントンが登場したかと思えば、ムーキー・ベッツが映画さながらのカメラアングルでスピーチし、輪になって囲んだ大谷翔平らが拍手するというシーンもあった。スポーツの芯からズレなければ、これくらいの演出は必要な時代なのだろう。

 のんきにピクニック気分、試合中は愛するクラブを応援するJも楽しいんだけどなあ。そんな思いを抱えつつ、ときには“非日常の舞台と超VIP席”が存在して話題になるからこそ、世間にサッカーを発信できるのか……。

 メッシやネイマール、さらには神宮球場でほぼ同時刻に終わったらしいヤクルトvs巨人戦の村上宗隆ユニフォームに囲まれて帰る道すがら、2020年代のスポーツ観戦とはどうあるべきか……そんなことを考えさせられた100万円席だった。#2/PSGvs川崎マッチレポートにつづく>

#2に続く
「メッシやネイマールがそうですが…」PSG戦で得た学びとは? J1王者・川崎の生え抜き選手たちが感じた“世界基準”「1vs1よりむしろ…」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

8月17日発売予定のNumber PLUS「パリ・サンジェルマンのすべて」ではPSGの日本ツアーに徹底密着。さらには特別NFTの付録つきです。お楽しみに!

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