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スポーツ百珍BACK NUMBER
PSGの《100万円VIP席》に座った記者が国立でビビりまくり体験「高級シャンパン飲み放題なの?」「クラシックを生演奏してる…」
posted2022/07/23 11:05
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
Wataru Sato
うーむ、「100万円席」を体験できるって本当なのだろうか……。
7月20日、国立競技場最寄りの千駄ケ谷駅に降り立っても、にわかに信じられない気分でいた。パリ・サンジェルマン(PSG)ジャパンツアーで話題になった、例の“セレブチケット”である。
「VIP席に座れます。もしよかったらどうぞ」
あれだけの収容人員(新国立で最多の6万4922人!)ながら、チケット争奪戦になった川崎フロンターレ戦を見られるだけでも幸運なのに、販売概要を見て「リアルにケタが違うじゃないか!」と軽く引いたVIP席に座れるという。
IDカードがラミネート加工されてるだけで少しビビる
一応、筆者はJ1などの取材・観戦に足を運ぶことがある。なので「普段のサッカー観戦」との違いについて写真を撮りつつレポートできるかな、との使命感を持ちつつ……「せ、せっかくなら100万円席体験したいよねそりゃ」と、断る理由はない。ウキウキな気持ちをひた隠しつつ(後日聞くと隠れてなかったらしい)、「行きます!」と返信した。
千駄ケ谷駅から国立までの徒歩数分間、久々に人で溢れかえっている(もちろん感染症対策でみんなマスクをしている)。
PSGのユニフォームを着た大学生と思しきグループ、「いやマジでチケット取れると思わなかったよね」と話す部活終わりの高校生たち、「家長(昭博)のキープ、マルキーニョス相手でも通用してほしいな」「(谷口)彰悟と山根(視来)、脇坂(泰斗)はこの試合だけ出て代表合流とかできなかったのかなあ」と話すフロンターレサポ親子。ああ久々に見るメガクラブ来日の風景だ、と思いながらVIP入口に到着した。
「すみませーん、到着が遅れました。さっそく入りましょう!」
懇意にしている編集くんがVIP席用のチケットを持ってきてくれた。いや、チケットじゃなく、ラミネート加工されたIDカード仕様になっている。この時点で少々ビビる。
シャンパンが何本も氷で冷やされてる……
考えてみれば「新国立」になって初めて、高級ルームに入れる機会である。6月の日本vsブラジルでは中田英寿と小野伸二の2ショットが話題になった。彼らが座ったと思しき席に近いのかな? と想像しながら入場すると、見るからに優雅なじゅうたんが敷かれている。
数秒で分かった。うん、別世界だこりゃ。