スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
ネイマール「メッシは僕のお手本」、罵詈雑言の古巣サポを煽るヤンチャなセルヒオ・ラモス…PSGスターの“10代から超人な武勇伝”
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byAsami Enomoto
posted2022/07/21 17:03
フロンターレと対戦したPSGのメンバー(試合写真は関連記事などからご覧になれます)
これを見た対戦相手のレネ・シモンエス監督が「これまで長い間、多くの選手を指導してきたが、これほど教養に欠ける選手は見たことがない。誰かがこの若者を教育しなければ、我々はモンスターを育てることになる」と、自省を求めたのだった。
ネイマールは後に当時の行動を反省し、このようにも話している。
「あの対戦相手の監督に対し、今では何の恨みもない」
メッシが「ゴールを決めるのは難しい」と語った日
<名言4>
ゴールを決めるのは難しいし、決めたら決めたで高くつくからね。次を期待されてさ。
(リオネル・メッシ/Number693号 2007年12月6日発売)
◇解説◇
「全員、超人。」
こう銘打たれたPSG日本ツアー初戦、6万人超の観衆で埋まった国立競技場は、それぞれの“推しユニフォーム”を着ている人々で溢れかえった。
オシャレにPSGユニフォームを着こなす若者に、ワールドクラスのプレーを楽しみにしつつもフロンターレの戦闘着を身にまとうファミリー層。その中でも特に多い背ネームはやはり「MESSI」だった。
その期待に応えるのが、メッシである。
前半32分、ムバッペのクロスが流れたところをハキミが落とし、そこに反応したメッシが利き足ではない右足でシュートを放つと、この日好セーブを連発していた川崎GKチョン・ソンリョンを打ち破り、先制ゴールをゲット。そして後半に入って58分には中央でのボールキープで時間を作りつつ、ベルナトに絶妙なスルーパスを送り、カリミュエンドの追加点をおぜん立てした。
6月に35歳となったメッシは豪華3トップの中で最長の62分をプレーし、日本のファンに健在ぶりをアピールした。
冒頭の言葉は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった、バルサ所属時の20歳に発したもの。「ゴールすることは難しい」と感じていたというが……当時から世界で最も決定力のあるアタッカーだったメッシが、このような発言をしたのには背景がある。
当時からメディアは「バルサはメッシ依存症に陥っている」と騒ぎはじめていた。カンテラ(下部組織)出身のドスサントス、クルキッチという同年代のチームメートについて聞かれた際に、メッシは「刺激にはなってもプレッシャーになることはない。プレッシャーを感じるのはむしろ彼らの方だと思う。2人とも少しずつ進んでいけばいい。僕がそうさせてもらったように」と、先輩としての配慮を見せたのだ。