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「日本人GKのレベル低下」は真実か? 川崎Fで進化を遂げた“韓流GKの代表格”チョン・ソンリョンの見解「僕は全くそう思わない」 

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いしかわごう

いしかわごうGo Ishikawa

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photograph byGetty Images/Kiichi Matsumoto

posted2022/07/01 11:02

「日本人GKのレベル低下」は真実か? 川崎Fで進化を遂げた“韓流GKの代表格”チョン・ソンリョンの見解「僕は全くそう思わない」<Number Web> photograph by Getty Images/Kiichi Matsumoto

横浜F・マリノスの高丘陽平(左)や浦和レッズの西川周作(右)について、チョン・ソンリョンは「良いGK」「影響を受けている」と語った

「あの年は監督の要求や、チャレンジするところを自分が補えていなかったです。でも本当に『まだまだ成長できる』というターニングポイントになったと思っています」

 翌年の2020シーズンは、4-3-3システムを導入し、より攻撃的なスタイルを掲げたチームの戦い方に見事にフィットしてみせた。篠田洋介フィジカルコーチのもと、トレーニングメニューやコンディション調整を変えたことで、動きにもシャープさが備わった。持ち前のシュートストップだけではなく、ハイラインのカバーをこなせるモビリティーを身につけ、ビルドアップも意欲的にこなし始めている。

「ミスを恐れるな」背中を押した鬼木監督の言葉

 だがGKは失点と隣り合わせのポジションでもある。35歳を超えてから、すでに完成されていた自身のプレースタイルを改造することに恐怖心はなかったのだろうか。

「怖さや不安はなかったですね。選手はグラウンドで準備して、良いパフォーマンスを見せていかなければいけないですから」

 そう言い切ると、迷いなく取り組めたのは指揮官からの言葉も大きかったと明かした。

「自信をもってチャレンジする機会を作ってくれたのは鬼木監督だと思います。練習中からそうですが、『ミスを恐れるな、ミスをしてもチャレンジしろ』と促してくれました。年齢を重ねてもトライできる、成長できるという話は気持ちに刺さりましたし、それが結果につながってきたと思います。引退するまでは、それを忘れずにプレーし続けていきたい」

 圧倒的な強さでリーグ優勝を果たした2020年、ソンリョンは全試合フル出場を達成。自身2度目となるJリーグベストイレブンも受賞した。さらに翌2021年はリーグ最少失点でのリーグ連覇に貢献している。

 そして今季もリーグ戦全試合にフル出場中である。ACLでは「W杯、五輪でも経験したことがない」と苦笑いする中2日の6連戦という超過密日程を、彼だけが全試合フルタイムで出続けた。

 韓国のレジェンドは、日本人GKに学びながら、Jリーグの舞台で自らを進化させ続けているのである。こうした志もまた、同じ舞台で切磋琢磨している日本人GKたちの成長を刺激するメッセージになっているに違いない。#3へ続く>

#3に続く
元韓国代表GKチョン・ソンリョンが語る「若き日のソン・フンミン」…“川崎F勢”が席巻する日本代表戦は「弟が試合に出ているみたい(笑)」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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