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「『あの人、何ができるの?』と言われてもいい」Jリーグ理事・高田春奈氏が語る“これからの女性リーダー像”「現状は負担が大きすぎる」

posted2022/06/25 11:02

 
「『あの人、何ができるの?』と言われてもいい」Jリーグ理事・高田春奈氏が語る“これからの女性リーダー像”「現状は負担が大きすぎる」<Number Web> photograph by Tomosuke Imai

Jリーグ常勤理事の高田春奈氏に、日本サッカー界の課題やジェンダーギャップについて話を聞いた

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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Tomosuke Imai

3月中旬からJリーグ常勤理事としてのキャリアをスタートした前V・ファーレン長崎社長の高田春奈氏。そのミッションの中心は、社会連携(シャレン!)と組織の開発、人事面に関するものだという。さまざまな課題を抱えるJリーグの理事としてのビジョンと、「強みがないのが強み」だと語る高田氏が考える“女性リーダー像”について話を聞いた。(全3回の3回目/#2#1へ)

かつてのJリーグブームとは異なる“地元の熱”

――理事に就任されて以降は、どういった仕事に携わっているのでしょうか?

「ちょうど5月上旬に『2022 Jリーグシャレン!アウォーズ』(各クラブが2021年の社会連携活動をエントリーし、それを表彰)があったので、シャレン!の認知活動や啓蒙も含めて受賞したクラブを訪問し、長崎以外の現状を知ることができました。今は目の前の仕事をこなしながら、来年30周年を迎えるJリーグが日本社会においてどんな存在価値があるのかをしっかりと発信できるように、長期スパンの構想を練り、発表する準備を進めています」

――30周年を前に、Jリーグにはさまざまな課題が横たわっていると思います。サポーターの高年齢化やサッカーそのものの人気の低下に加えて、将来的には人口減などの問題もありますし、その他にも細かな課題が山積している状況です。

「課題認識はおっしゃった通りですね。10クラブから始まったJリーグが全58クラブになったことで、もしかしたらひとつひとつのクラブの存在感は薄まり、全国レベルで取り上げられることは少なくなったかもしれません。でも、たとえば長崎にいると、やっぱり話題の中心にV・ファーレンがあるんです。そして各クラブに足を運ぶなかで、長崎と同じような空気が地域ごとにあると感じました。30年前は10チームだけだったので『ヴェルディが好き』『マリノスが好き』という空気が全国的にあったかもしれませんが、“自分たちのチーム”を地元のみんなで一緒に応援する熱量というのは、当時とはまったく違うものだと思っています。

 また、今は地域経済循環に注目が集まっていますよね。そのためにJリーグが果たす役割も非常に大きいと考えています。私自身、長崎にいた当時は『ここだけが盛り上がっても……』と感じることもありました。でも、全国各地のクラブがそれぞれのエリアを盛り上げていけば、どこへ行ってもJクラブが地域の文化のなかで重要な役割を担い、結果的に大きな経済圏を形成してくれるはず、とポジティブに考えています。もちろん、全国的にJリーグのブランドやプレゼンスが上がるほうが『あのJリーグの一員なんだ』ということが誇りになると思いますので、そこはまだまだ頑張らないといけないところですね」

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