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ボクシングPRESSBACK NUMBER
井上尚弥の“最大の難敵”スティーブン・フルトン27歳「俺の身体は大きくなっているから、急いでほしいな」極悪な街で育ったタフな男の井上評
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byL)Getty Images R)Takuya Sugiyama
posted2022/06/24 11:05
スーパーバンタム級で4団体統一を目論むスティーブン・フルトン(左)。ドネア戦の前から井上尚弥を意識するコメントを出している
――あなたはすでにスーパーバンタム級の2団体王者となり、残る2つのタイトルを持つアフマダリエフとの対戦を熱望しています。フィラデルフィアの出身選手としてはバーナード・ホプキンス(アメリカ)以来となる4団体統一王者になることはやはり重要なのでしょうか?
「4団体統一王者になることが今の究極の目標だ。ホプキンス以来だからというのではなく、スーパーバンタム級では誰もやり遂げたことはないからだ。もちろんどんな階級の王者でも、すべてのベルトを手にしたいと思うものだ」
――スーパーバンタム級ではサイズに恵まれていますが、あとどのくらいスーパーバンタム級で戦えると思いますか?
「それはMJ(アフマダリエフの愛称)との試合が終わるまで待ってほしい。彼もまた2本のベルトを持っているから、俺の標的であることは間違いない。勝ち残るのは自分だという絶対の自信がある。すべては統一戦が終わってからだ。そこでまた他にどんな選択肢があるのかを模索することになるのだろう」
――あなたと井上の対戦は軽量級のスーパーファイトとして注目を集め始めています。井上戦は近い将来に実現すると思いますか?
「俺の身体は大きくなっているから、井上の方にどれだけ早く準備ができるか次第だ。このクラスではそれほど長く戦えないかもしれないから、急いでほしいな」
――あと1年くらいはスーパーバンタム級でできそうでしょうか?
「それは様子を見てみないといけない。ただ、井上との対戦はもちろん構わないよ」
スーパーバンタム級でパワーは通じるか
――井上のボクサーとしての印象は?
「素晴らしい選手だ。スキルに恵まれている。パワーもあるが、スーパーバンタム級までそれを持ち込めるかどうかはわからない。特に俺はスーパーバンタム級の中でも大柄で、試合がない時はもっと重い体重で動き回っている。つまり他の選手よりも耐久力があるということだ」
――井上のことはどれくらい前から知っているのでしょう?
「試合をフルに見たことはないんだけど、彼のことは2年前から知っているよ。ハイライトは見たけどね。あ、いや、ジェイソン・マロニー(オーストラリア)との試合は見た。いい試合だったと思うよ。」
――軽量級マーケットはやはり日本の方が大きいですが、来日して戦うのは構わないでしょうか?
「条件がよければどこでも構わない。お金とベルト次第だ(笑)」