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村田vsゴロフキンで“号泣”したワケは…天野麻菜と人気グラドル・雪平莉左が語る「リングガールのプロ意識」《特別グラビアインタビュー》
posted2022/06/05 11:03
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Atsushi Hashimoto
2022年は日本ボクシング史上最大級のドリームマッチが2試合も実現した年としてファンの記憶に長く残るだろう。4月9日のゲンナジー・ゴロフキンvs.村田諒太、そして6月7日に行なわれる井上尚弥vs.ノニト・ドネアのリマッチである。
この2試合の共通点の一つは、リングガール(ラウンドガール)だ。どちらの試合も「FUJI BOXING」のリングガール、天野麻菜が担当。井上vs.ドネアは人気グラビアアイドル、雪平莉左とのコンビでリングに上がる。
リングガールになって初めて感じた「ボクシングの面白さ」
天野は2018年、雪平は昨年からリングガールを務めている。
2人とも、もともとボクシングに興味があったわけではない。「最初は“べつに私じゃなくても”というくらいの気持ちでした」と天野。怖いとか野蛮とか、そういったイメージはどうしても持ってしまうものなのだろう。
「でもそれは知らないから、見たことがないからなんですよね。最初に試合を見た時は凄すぎて圧倒されました。そして見ているうちにのめり込みましたね。誰を応援するという立場ではないのですが“いけ!”みたいな気持ちになるんです。興味を持つと選手の過去の映像を見たり、いろいろ調べるようになって。そうすると余計、面白くなってきました」
雪平は“近さ”に驚いたそうだ。ラウンド掲示ボードを持ってリングに上がるから、リングガールたちが待機する席は当然、リングの目の前にある。
「選手のみなさんの汗とか、時には血も飛んでくるのでビックリしました。一番いい席でボクシングを見させていただいてるなって。ボクシング好きの知り合いにはうらやましがられます(笑)。実況席も近いので、今どんな展開なのか、どんな選手なのかも自然に聞こえてきて。見ていると“どっちにも勝ってほしい”みたいな気持ちになってきますね」
間近で観戦するからこそ分かることがある
2人とも、ボクシングには“ギャップ”があると感じたそうだ。
「選手の見た目って、勝敗とはあんまり関係ないんだなって。ガッチリした体型の、いかにも強そうな人ばかり勝つわけじゃないんですね。それに劣勢だった選手が最後に大逆転することもある。だから見ていて最後までドキドキします」(雪平)
「優しそうな顔の選手がリングに上がったら険しい顔になったり、寡黙そうな人が勝ったらもの凄く喜んだり。そういう意外性もあります。(寺地)拳四朗選手もそう。顔は幼いと言ってもいいくらいなのにKOも多いんですよね」(天野)