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井上尚弥のピカソ戦「あれが最低ラインだとしたら怖い…」長谷川穂積が“世紀の対決”をズバリ予想「やはり井上有利」「中谷潤人にも“勝てる要素”ある」
posted2026/01/07 11:46
挑戦者アラン・ピカソを圧倒した井上尚弥。だがKOには至らず、試合後には「よくなかった」と反省の言葉を繰り返した
text by

渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
Naoki Fukuda
長谷川穂積の視点「あれが最低ラインだと考えたら怖い」
井上はリヤドでWBC2位の無敗挑戦者、アラン・ピカソ(メキシコ)と対戦して3-0判定勝ち。スコアは120-108、119-109、117-111。本人は試合後、「倒せなかったのは正直悔しい」と語ったが、圧勝であることは間違いない。長谷川さんはどう見たのか。
「なんで倒しにいかないのかな、いつもならもう少し強引にでも倒しにいくんだけどな、とは思いました。バンバンと打ち込んでロープに詰めても途中で下がったりとか。5月にラスベガスでダウンもしてますし、カウンターをもらわないように注意しているのかとも思ったんですけど……」
長谷川さんは試合後の井上のコメントに注目した。
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「井上選手は試合後『気持ちと体が一致しなかった』と言ってました。要はモチベーションが高まらなかった。あれを聞いて、逆にあらためて井上選手はすごいなと思いました。気持ちと体が一致していなくてあのパフォーマンスですから。コンビネーションもパンチの打ち分けもディフェンスも素晴らしかった。あれが井上選手の最低ラインだと考えたら、怖いくらいですよ」
井上にとってサウジアラビアでの試合は快適ではないところもあった。本人が帰国後に明かしたように、バンデージの巻き方についてルールミーティングで問題なしと確認しながら試合直前に巻き直しを命じられたり、ピカソ陣営の控え室が隣の隣で騒がしかったりしたのだ。現地入りしてからの記者会見や公開練習、メディアの取材も日本より多く、集中力をそぐ要素がいくつもあった。

