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[パーフェクトゲームの壁を語る]西口文也×杉内俊哉「完全試合と未完全試合のあいだに」
posted2022/06/04 07:05
text by
赤坂英一Eiichi Akasaka
photograph by
NIKKAN SPORTS/SANKEI SHIMBUN
計3度、偉業を目前にしながらも未遂に終わった西口と、あと1球というところで惜しくも快挙を逃した杉内。2005年には最多勝も争った2人のエースが、史上最年少で達成した怪物と完全試合について語り合う。
杉内 西口さん、どうも!
西口 あ、どうも。この対談、相手が杉内くんで良かったよ(笑)。球場で会えば、よく話をする仲だからさ。
杉内 現役時代には投げ合ってますよね。とくに2005年、僕と西口さんで最多勝を争ったころの試合はよく覚えてます。
――'05年8月20日のソフトバンク-西武戦はエース同士の投手戦でした。どちらも完投で、2-1で勝った杉内さんが16勝、負けた西口さんが15勝。杉内さんはこの年、18勝で最多勝のタイトルを獲得しています。
杉内 あの1勝はうれしかった。西口さんは憧れの投手で、初めて勝てましたから。
西口 光栄です(笑)。
――良きライバルだったお二方には、あと一歩で完全試合を逃したという共通の経験があります。そういう視点から佐々木朗希選手の完全試合(4月10日、オリックス戦)をどのように捉えたか、聞かせてください。
西口 そのうちやる可能性はあるかなと、ずっと思ってました。あれだけの真っ直ぐと良い変化球があって、しっかりとストライクゾーンに投げ込んでいけてたらね。
杉内 一番の要因はやっぱり、ゾーン内に強い真っ直ぐを投げられることでしょう。しかもフォークがあって空振りを取れる。打者は真っ直ぐを狙ってもファウルになるから、ポイントを前にしてバットに当てにいくんだけど、そこへフォークを落とされちゃう、というパターンですよね。