月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
「むしろ伸びしろしかない」日本で初めて外野守備を教わった巨人・ウォーカーの“弱肩ぶり”を見守りたい!《推定年俸3400万円》
posted2022/06/01 06:01
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph by
Nanae Suzuki
プロ野球は交流戦が始まりにぎやかです。
そんななか、私はひとりの新外国人選手に夢中なのです。それは巨人のアダム・ウォーカー外野手。こんなに夢中になるのは2020年に阪神でプレーしたジャスティン・ボーア以来です。
ボーアについては『ボーア合意! バースの再来や』(2019年11月28日)というデイリースポーツの見出しに魅入られたのがきっかけ。「バースの再来」って何人目だよ、いやもしかして今度こそ本当に……と追いかけだしたのですが開幕から苦戦。しかしボーアは遂に開幕19打席目でヒットを打った。
デイリースポーツは一面で『ボーア笑った』(2020年6月25日)。この見出しを見て追いかけてよかったと思ったのである。
そして今年のアダム・ウォーカーである。昨年12月の契約時の報道によるとウォーカーはアメリカの独立リーグで2年連続MVPを獲得。日本で大化けするかもしれないという触れ込みだった。
東スポは見ていた!
そんなウォーカーが来日すると、東スポは開幕前に練習中のウォーカーを見てある点に注目した。それが、
「いまだ 謎につつまれる ウォーカーの肩」(東スポ3月20日)
という大きな記事だった。
ウォーカーは3月18日のロッテとのオープン戦で一軍デビューしたのだが「ここまでに見せた“弱肩ぶり”が周囲をザワつかせている」というのだ。
記事で書かれる肩の弱さに私は釘付けになったのである。
・キャッチボールでは、基本的に「ポ〜ン」と緩い山なりの球しか放らない。
・室内練習場ではおよそ50〜60メートルの距離が届かず、何度もバウンド。
・周囲からは「肩をケガでもしているの? それとも、あれがルーティーンなの!? ちょっとヤバくないか」という声。
ああ、ザワザワしてきた。これ、本当なのか……?