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武豊「負けたダービーは全部悔しいですよ」スペシャルウィーク初制覇から“20代~50代すべて勝利”の偉大さ… ルメールも「ユタカさんは憧れ」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKeiji Ishikawa
posted2022/05/30 17:02
日本ダービー通算6勝目を飾った武豊
「いま、感動してます。この馬の強さに」
武とディープインパクトは重圧を乗り越え、史上最強のコンビへと上り詰めたのだった。
ルメールが「憧れ、尊敬する先輩」と語るワケ
<名言3>
ユタカさんは僕がフランスにいる時からの憧れのジョッキーであり、尊敬する先輩です。その気持ちは日本に来てからも同じで、ずっと持ち続けています。
(クリストフ・ルメール/NumberWeb 2019年3月1日配信)https://number.bunshun.jp/articles/-/838473
◇解説◇
ダービーで抜け出たドウデュースを、最後の最後まで追いつめたのは、ルメールが跨ったイクイノックス。ルメールにとって、2017年レイデオロ以来となるダービージョッキーへの執念を感じさせる騎乗だった。
日本とフランスが誇る名手である武豊とルメール。今春から放映されている人気スマホゲーム『ウマ娘』のCMでもそれぞれが出演して話題になっているが……普段からリスペクトに溢れた関係のようだ。
武豊が興味深いルメール評を語っていたのは、最強牝馬アーモンドアイが3歳の頃のことである。
「クリストフの素晴らしいところは沢山あるけど、例えば下手な先入観を持たずに乗れるところなどもその1つだと思います。桜花賞は後方からモノ凄い末脚で勝っていました。その馬で、オークスは先行して抜け出した。
前に勝った時とまるで違う競馬をさせるのは、なかなか難しい。ましてそれで勝つのは更に難しい。それをいとも簡単にやってのけるのは技術面を含め、色々な面に長けているからだと思います」
このように絶賛されたルメールは2018年に年間215勝を挙げて、それまで武豊が保持していた2005年の212勝を更新している。ただそれについて問われたときも、こんなコメントを残していたのだ。
「でも、記録を1つ抜けたからと言って、ユタカさんを抜けたとは思っていません。彼が憧れの存在であり僕の大きな目標とするジョッキーであることは、今でも変わりありません」