東京国際大）エース丹所が怪我から復帰「苦しいなりに走れた」

　箱根駅伝総合5位の東京国際大は、エースのヴィンセントが不在の中、10000mはエースで3区区間賞の丹所健（4年）と8区6位の村松敬哲（3年）が出場した。丹所は上位集団についてレースを展開していたが終盤にいつもの粘りが見えず、28分36秒72で7位入賞。箱根駅伝後は故障で十分な練習が積めておらず、まだ身体も絞り切れていない中でのレースだったが、「苦しいなりに走れた」と今後に向けて手応えを感じているようだった。村松は、25位と悔しい結果に終わった。

　5000mでは、1区7位の山谷昌也（4年）、白井勇佑（2年）、牛誠偉（2年）の3名が出場した。レース終盤は留学生や青学大との熾烈なバトルを見せ、山谷は13分56秒88で4位、白井は14分01秒22で7位になり、入賞を果たした。山谷は、順調だ。3月の学生ハーフは途中でふくらはぎをつったので途中棄権したが、そこで無理しなかったことが、5月の日体大記録会の5000mで13分36秒77の自己ベスト、3000mもPBを出すことにつながった。ハーフはムセンビが6位という結果を残したが、9区9位の宗像聖（4年）は出場せず。昨年は出雲駅伝で優勝を果たし、全日本と箱根駅伝は5位と躍進したが、その勢いから考えると今回の結果はやや物足りないだろう。

　山谷は、「主力がいるAチームは故障者が多い」と語り、関東インカレは現状で走れている選手を優先したという。Bチームの選手たちは5000mで自己ベストを出すなど、昨年よりもいい状態だが、やはり主力が戻ってこないと本当の意味で勢いがつかない。

4年目のシード権確保&優勝争いへ、課題は「山の5区」

　箱根駅伝はチーム目標として「往路優勝」を掲げているが、山谷、白井に加え、丹所とヴィンセントが戻れば4区までの計算は立つ。課題は山だ。前回、5区は14位でブレーキになった。山谷は「自分たちの課題は5区です。4区までいい走りをしても5区で2、3分を一気にひっくり返されてしまう。今、数名の候補がいるので、しっかり対策をして戦えるチームにしないといけない」と語る。6区も前回13位とふるわない結果に終わっており、5位以上を目指すために山の課題をいかにクリアするか。

　ただ、宗像主将、堀畑佳吾副将、さらに出雲、全日本と好走した佐藤榛紀（2年）、全日本5区13位の生田琉海（3年）らが調子を戻し、山谷が期待するBチームからAチームに入ってくる選手が増えれば戦力はかなり整う。そうなれば4年連続のシード権確保はもちろん、優勝争いにおいても何かしらの波乱を起こすことが可能になるだろう。

＜#3へ続く＞

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