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「小室さんが求めることを察知できたのも、あの3年間があったから」DJ KOO(60)が語る“昭和のラグビー部”秘話…内田裕也が松尾雄治との縁をつないだ? 

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占部哲也(東京中日スポーツ)

占部哲也(東京中日スポーツ)Tetsuya Urabe

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photograph byDJ KOO

posted2022/05/27 11:02

「小室さんが求めることを察知できたのも、あの3年間があったから」DJ KOO(60)が語る“昭和のラグビー部”秘話…内田裕也が松尾雄治との縁をつないだ?<Number Web> photograph by DJ KOO

埼玉ワイルドナイツのホームゲーム全試合をDJプレイで盛り上げたDJ KOO。高校時代はラグビー部に所属し、熱い青春時代を過ごした

 今はDJとしてラグビースタジアムをアゲているが、SOだった高校時代は日本代表の追っ掛けもしていた。旧国立競技場で1978年に行われた日本vsフランス戦では、出待ちをしたという。40年以上前の記憶のテープをゆっくり巻き戻して言った。

「当時はスポーツニュースもラグビーをなかなか取り上げてくれなかった。見に行くしかないと思って。でも、フランスの強さには度肝を抜かれました。SOの松尾雄治さん、CTBの森重隆選手、WTBの藤原優選手にもサインをもらいました。うれしかったなぁ~」

 同じポジションの松尾さんには特に憧れた。芸能界に入り、予期せぬ出会いもあった。

「Rock’n Roll葬」で松尾雄治と対面

 3年前――。ロック歌手の故・内田裕也さんが2人を引き合わせた。内田さんのお別れ会「Rock’n Roll葬」で偶然、隣の席になったという。KOOは高校時代にサインをもらったことを緊張しながら告白。スーパーラグビーに参戦していた日本チーム「サンウルブズ」の試合でDJを務めていることも報告した。すると、スーパーヒーローから声をかけられたという。

「ラグビーがエンターテイメントと結びついてやるのはいいよね。バーをやっていて、カレーもおいしいから食べにきてね」

 プチョヘンザ!! 最高だった。でも……問題があった。酒は一滴も飲めない体質なのだ。ここでも、体育会系の“血”がざわついた。

「カレーを頂きたかったけど……『一杯飲んじゃいなよ』って言われそうで。体育会系として断れない。怖くて行ってないです(笑)。ラグビー文化はビールと切っても切れないですよね。2019年のW杯でパブリックビューイングをやらせてもらったけど『ここで飲めたらかっこいいのに!』って何度も思った。60歳で飲めるようになるのは大変だけど、DJ歴も42年目。ディスコもラグビーも周りでお酒を飲んでいる人を盛り上げるのは相当、得意だと思う」

 かわいらしく、かつ、いたずらっぽく笑った。自国開催のW杯。実は日本戦のチケットを必死で求めたが、手に入らなかった。「悔しかったけど『うわぁ~ここまできたか』と思ったね。それはそれでうれしかった」。大好きな競技が認められた。いや、沸騰した。

 リーチ マイケル、稲垣啓太、福岡堅樹、松島幸太朗……。桜の戦士たちの人生が投影された試合は、列島に夢や希望を与えた。チケットのないKOOはパブリックビューイングに足を運び熱気を感じた。

【次ページ】 「ウェイウェイやりすぎかなと思ってエゴサした」

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