グラスワンダー、エルコンドルパサーも「日本ダービーが目標」

　ゲーム『ウマ娘』のメインとなる“育成”モードでは、プレイ（育成）するキャラクター（ウマ娘）ごとに異なる物語が展開する。基本的には史実をベースにした目標レースが設定されており、キャラクターを育成しながらそれらに出走、その結果に応じて一部の展開が細かく変わるような構成だ。

　ただしほとんどのキャラクターには“IF展開”も設定されており、史実とは異なる目標レースが用意されていたり、目標ではないレースに出走したときに“隠しシナリオ”が登場するといったお楽しみ要素もある。グラスワンダーやエルコンドルパサーも、史実では出走していない日本ダービーが目標レースとなっている。

育成モードでは、グラスワンダー、エルコンドルパサーともに、史実では出走できなかった日本ダービーに挑むことができる（実際にプレーして撮影）

　現在、'95年世代で育成ウマ娘として実装されているのは5名。そのうち、史実でも“三強”として騒がれたスペシャルウィーク、セイウンスカイ、キングヘイローのシナリオではその3名の対決にスポットが当てられる。

史実のダービーでの一コマもストーリーに反映

　ダービーを勝つために田舎から上京してきたスペシャルウィークは、生みのお母ちゃんと育てのお母ちゃん、ふたりの思いを背負って走る。史実のように素直で人懐っこい性格で、勝っても負けても前向きな姿が見られ、勝利時はトレーナー（プレイヤー）を「ダービートレーナーになれたお祝いに」と食事に誘ってくれるシーンも。

スペシャルウィークは史実のように人懐っこい素直な性格（実際にプレーして撮影）

　気分屋だったり、ゲート難だったという個性が、寝坊助という性格に反映されているセイウンスカイは、スペシャルウィークの強さを認めつつも静かに闘志を燃やす。勝利時には“じいちゃん”が観客席から「俺の夢を叶えてくれたんだ」と大はしゃぎする様子が描かれ、当時主戦騎手を交代までさせたオーナーサイドの思いの強さを感じさせる展開となっている。

　三強の残る一角、キングヘイローは超良血ということでお嬢さまキャラクターである。シナリオ全体を通じて偉大すぎる母との関係性に焦点があてられているのだが、ダービーでは勝敗にかかわらず小言を並べられ、気まずい雰囲気になる。また、負けて涙するスペシャルウィークを正視できずに去るなど、偉大すぎる血統ゆえの苦悩、性格の難しさなどがよく織り込まれたシナリオが味わえる。

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