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世界の大舞台で、芝と砂の王者対決!
ドバイWCデーと高松宮記念を総展望。
posted2015/03/28 08:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
今週末は競馬ファンにとってたまらなく豪華なレースがいくつも行なわれる。
3月28日、土曜日(日本時間同日夜~翌29日未明)のドバイワールドカップデー諸競走と、29日、日曜日の高松宮記念である。
1996年にドバイワールドカップが創設されて以来、毎年のように日本馬がドバイワールドカップをはじめとする諸競走に参戦しており、2004年からは途切れることなく出走馬を送り込んでいる。今年も7頭の日本馬が3つのレースに出走する。
まずは、今年節目の20回目を迎える、メインのドバイワールドカップ(メイダンダート2000m、GI)から見ていきたい。
オールウェザーからダートへの変更がどう出るか。
総賞金1000万ドル(約11億9000万円)、1着賞金600万ドル(約7億1000万円)と世界最高賞金のレースであることに変わりはないが、今年からメイダンの内側のトラック(コース)が、昨年までのオールウェザー(タペタ)からダートに変更された。'09年までの舞台だったナドアルシバ競馬場のメイントラックはダートだったので、元に戻ったと言えなくもないのだが、厳密に言うとちょっと違う。
かつてのナドアルシバのダートはアメリカのそれに近い、「砂」というより「土」のようなダートだったが、今年メイダンに敷かれたダートは、土ではなく砂である。ダートというのは使われながらクッションや掘れ方、脚への引っ掛かりなどが変わってくるのでまだなんとも言えないが、間違いないのは、ナドアルシバのダートや、去年までのオールウェザーよりは日本のダート(土ではなく砂)に近くなった、ということだ。オールウェザーでは芝を得意とする馬が好走する傾向があったのだが、今はそうではない。ナドアルシバのダートや去年までのオールウェザーより時計がかかるようになっている。
これがどう出るか。出走する日本馬は、昨年のジャパンカップなどを勝ったエピファネイア(牡5歳、父シンボリクリスエス、栗東・角居勝彦厩舎)と、昨年のダート王ホッコータルマエ(牡6歳、父キングカメハメハ、栗東・西浦勝一厩舎)の2頭だ。