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日本ダービーでも「福永が来ればルメールも来る」は再現されるか? “皐月賞も1、2着”2人のジョッキーが複勝圏内に入る確率がスゴい
posted2022/05/20 17:02
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Atsushi Kondo
発売中のNumber1051号「ダービーから世界へ」の表紙を飾ったのは、福永祐一騎手とクリストフ・ルメール騎手。皐月賞では、福永騎乗のジオグリフが1着、ルメールのイクイノックスが2着だった。当然ダービーでも本命視される2頭の鞍上が揃い、ダービー直前特集として、これ以上ないツーショットとなっている。ちなみに、Numberの競馬特集で2人の騎手が表紙となるのは創刊以来はじめてのことだ。
覇を競うライバルであり、今世紀の日本競馬を支えてきた盟友ともいえる2人の巻頭対談「頂上決戦もクールに決める」では、先の皐月賞を振り返りながら、ダービーへの意気込み、今号のテーマである「世界」について大いに語り合っている。
そして、この2人は皐月賞に限らず、近年は大舞台での1-2着が目立っている。話題がお互いの記憶に残る対戦に及ぶと、福永が挙げたのは2020年の菊花賞だった。コントレイルが三冠を決めたレースである。ルメール騎乗のアリストテレスがクビまで迫り、福永が「あれは“やられた”と思った」という場面を作り出した名勝負だ。
ルメール「結果は負けだったけど、精一杯戦って気持ちがいいレースでした。いい戦いができましたし、コントレイルが三冠馬になったのも結果としてよかったです。(中略)スタート前はコントレイルをマークしようというプランではありませんでした。あ、こんな近いところにいる。それならマークしようと。そこからは完璧でした」
福永「凄いプレッシャーだった。マークされる立場なのは当然で、ある程度の覚悟はしていましたが、クリストフのは強烈。ギリギリ凌ぎきれましたが、あそこで苦しめられた分、次のJCはアーモンドアイに勝つことができませんでした。少なからずダメージが残りましたからね。本当に怖いジョッキーだと改めて思った」
「福永が来れば、ルメールも来る」
20年のJCは、この年の三冠牝馬デアリングタクトも含め3頭の三冠馬が揃ったドリームレースだった。1着アーモンドアイ、2着コントレイル、3着がデアリングタクトで、アーモンドアイが有終の美を飾ったわけだが、実は福永とルメールは、菊花賞とJCだけでなく、この間に行われた天皇賞・秋とマイルCSでも1-2着となっている。天皇賞・秋は1着アーモンドアイ=ルメール、2着がフィエールマン=福永。マイルCSは1着グランアレグリア=ルメール、2着がインディチャンプ=福永だった。