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日本ダービーでも「福永が来ればルメールも来る」は再現されるか? “皐月賞も1、2着”2人のジョッキーが複勝圏内に入る確率がスゴい
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byAtsushi Kondo
posted2022/05/20 17:02
Number最新号で実現した福永祐一(右)とクリストフ・ルメールによるトップジョッキー対談
しかもルメールは11/15のエリザベス女王杯もラッキーライラックで制しており(福永はソフトフルートで6着)、自身が18年に達成したGⅠ実施機会4連勝の歴代最多タイ記録を樹立している。
ちなみに2人がともに複勝圏内(3着まで)に入ったGⅠにまで範囲を広げてみてみると、NHKマイルCと安田記念がともに2着がルメール(レシステンシア、アーモンドアイ)、3着が福永(ギルデッドミラー、インディチャンプ)だった。
続く21年はスプリンターズS(1着ピクシーナイト=福永、2着レシステンシア=ルメール)とJC(1着コントレイル=福永、2着オーソリティ=ルメール)で、2度の1-2着があるほか、ともに複勝圏内に入ったのが4度(桜花賞、秋華賞、菊花賞、天皇賞・秋)。
GⅠのデータを詳しく見ていくと、20年は福永が(3-3-3-13)で複勝率.409、ルメールは(8-4-1-8)複勝率.619。21年は福永が(3-1-5-9)で複勝率.500、ルメールは(6-7-2-9).625だった。
つまり2020年以降のGⅠでは、2人のうち、少なくともどちらかが複勝圏内に入っている確率が非常に高かったことがよくわかる。福永にとっては、GⅠでルメールとともに複勝圏内に入ったのが20年は9レース中6回、21年にいたっては8レース中6回。「福永が来れば、ルメールも来る」といっても過言ではないのだ。
一方、ダービーはというと……2人がともに馬券圏内に入ってきたことは一度もない。ドゥラメンテが勝った2015年の3着サトノクラウン=ルメール。4着リアルスティール=福永が着順としてはもっとも惜しかった。
ただし皐月賞も、今年まで2人の1-2着も複勝圏内もなかったレースで、すでに歴史は塗り替えられている。今年は平地GⅠ全8レース、まだ1-2着、複勝圏内ともに皐月賞のみ(5月20日現在)だが、そろそろ数字が例年に近づいていくころだろう。しかもここ4年で3度ダービーを制している福永と、5年連続リーディングを継続中のルメールが、ともに有力馬にまたがる――。ダービーで1-2着の再現があったとしても、不思議ではない。
Number1051号「ダービーから世界へ」では、ジオグリフ、イクイノックスの2頭を管理する木村哲也調教師へのインタビューのほか、皐月賞3着ドウデュースの武豊騎手&友道康夫調教師インタビュー、4着ダノンベルーガの堀宣行調教師インタビューで4強の歩みに迫っています。是非お手に取ってご覧ください。