沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
《ヴィクトリアマイル》得意のマイル&重馬場でレイパパレが圧勝? “白毛の女王”ソダシはダート経験がどう生きるか
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2022/05/14 11:03
前走フェブラリーステークスでは3着に好走し、今回再び芝での挑戦となるソダシ
3戦目の糸魚川特別と4戦目の大原ステークスは芝1800m。つづく芝2000mのチャレンジカップで重賞初制覇を遂げ、次走、重馬場となった昨年の大阪杯で、コントレイルやグランアレグリアといった強豪を相手に4馬身差で圧勝し、無敗のままGIホースとなった。
川田将雅が語っていた“自信”
2000mでも強い競馬をしてきたので、中距離戦線の馬というイメージが浸透しているが、持って生まれたスピードの絶対値が極めて高く、1800mでも抑えるのに苦労するほど前進気勢が強い。
もともと適性のあるマイルを、今のレイパパレが走ったら、とてつもないパフォーマンスを発揮するのではないか。主戦の川田将雅も「切望していた1600mをやっと走れます」とコメントしている。週末の東京地方の予報には傘マークがあり、昨年の大阪杯ほどではないにしても、馬場が悪化するかもしれない。
好条件が揃いそうだ。楽しみしかない。
デアリングタクトとレイパパレは待望の直接対決に
能力と格で言えば、一昨年、史上初の無敗の牝馬三冠馬となったデアリングタクト(5歳、父エピファネイア、栗東・杉山晴紀厩舎)も負けていない。同い年の無敗のクラシック三冠馬コントレイルと、先輩牝馬三冠馬アーモンドアイによる3頭の三冠馬対決となったジャパンカップで3着となり初の敗北を喫したが、力は示した。その後、古馬初戦の金鯱賞で2着、香港クイーンエリザベス2世カップで3着となったあと、繋靱帯炎のため長期休養を余儀なくされた。
三冠目の秋華賞にはデビューから3連勝していたレイパパレも登録していたのだが、6分の4の抽選を突破できず、除外となった。待望された直接対決がようやく実現する。1年以上の長期休養明けというのは大きなマイナス材料だが、無事に走り切って、今後につなげてほしい。
白毛の女王ソダシ、3戦全勝の芝マイルに帰還
ここ2戦はダートGIに参戦していた白毛の女王ソダシ(4歳、父クロフネ、栗東・須貝尚介厩舎)が、3戦全勝の芝のマイルに戻ってくる。前走のフェブラリーステークスでは、道中、キックバックの砂を被っても最後までレースを捨てなかった。直線で勝ったカフェファラオにかわされたあと、後続には抜かせず、走り切って3着。やはり、マイル戦のリズムが合うのだろう。芝の重馬場で走ったことはないが、ダートでの経験が、力のいる馬場で走る能力の向上に寄与しているはずだ。