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武豊「思い出に残る有馬記念です」
オジュウチョウサンが見せた奮闘。

posted2018/12/28 07:00

 
武豊「思い出に残る有馬記念です」オジュウチョウサンが見せた奮闘。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

有馬記念は9着に敗れるも、大健闘のレースをしたオジュウチョウサンと武豊騎手は拍手で迎えられた。

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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Satoshi Hiramatsu

 12月23日、中山競馬場で行われた第63回有馬記念(GI、芝2500m)を制したのは池添謙一騎手の乗るブラストワンピース(牡3歳、美浦・大竹正博厩舎)だった。

 2着にはレイデオロ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が入り、関東馬のワンツーフィニッシュとなったが、もう1頭、場内を沸かせた関東馬がいた。

 オジュウチョウサンだ。

 美浦・和田正一郎厩舎の7歳牡馬。レース前から話題になっていたので説明は不要かもしれないが、改めて同馬の蹄跡を振り返った後、今回の挑戦と今後について記していこう。

 オジュウチョウサンがデビューしたのは2013年10月19日。当時2歳だった同馬は美浦・小笠倫弘厩舎から、東京競馬場の芝1800mの新馬戦でデビュー。15頭立ての11着に敗れると続く2歳未勝利戦でも13頭立ての8着。2戦未勝利のまま1年間の休養に入り、2014年11月には、障害馬となって戦列に復帰した。

 障害初戦は14頭立てのシンガリ14着に敗れたが、ここで和田正一郎厩舎に転厩したことが正に転機となった。

障害9連勝からの平地再転向。

 山本康志騎手を背に2、3着と好走した後、ついに初勝利を記録すると、続け様にオープンを勝ってみせた。

 しかし、オジュウチョウサンが本格化したのはそれから1年が過ぎてから。山本騎手によって目を覚ましたオジュウチョウサンはさらに石神深一騎手に乗り替わった後、本領を発揮する。

 2016年4月に中山グランドジャンプ(J・GI)を優勝すると、その後、連戦連勝。同年の中山大障害(J・GI)、翌2017年の中山グランドジャンプに中山大障害、更に2018年の中山グランドジャンプまでJ・GI5つを含む9連勝。大差勝ちにレコード勝ちと圧勝を続け、2年連続でJRA賞最優秀障害馬に選出されるまでに大成した。

 そんな同馬がさらに大きな見出しとなったのは夏のことだった。

「有馬記念を目指し、平地に再転向する」

 長山尚義オーナーがそう発表し、その鞍上には武豊騎手が指名されたのだ。

【次ページ】 ルメールも「普通に勝てる」。

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