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格闘技PRESSBACK NUMBER
「愚民から集金し、将来的には…」女児救出で話題のグレート-O-カーンが明かした“壮大な野望”「本妻は画面から出てこないんだけれども…」
text by
原壮史Masashi Hara
photograph byMasashi Hara
posted2022/04/30 17:02
「パンケーキ食うか?」と救出した女児を気遣う“神対応”も話題に。取材陣にもパンケーキを恵んでくれた
「勘違いしてもらっては困るな、この節穴が! あれはあいつらにプライドがあり『サシで勝負を決めたい』と言われておるから手を出さないのだよ。『介入してほしい』と言われれば、もちろんやるよ。ただ、(やりすぎると)どこぞのユニットのように興が醒めちまうのでな。それで勝ったところで、気は晴れるかもしれんが強さの証明にはならん。ま、そもそも簡単に介入に頼るような同盟者はおらん。悪党なりの矜持ってものがあるからな。処すべきときは、ぐうの音も出ないほど正々堂々と勝負を制した後にやればいいだけのことよ」
「無礼者め!」寛大なオーカーンが取材中に激怒!?
4月9日の両国国技館大会で、オーカーンはジェフ・コブとのタッグで毘沙門(後藤洋央紀とYOSHI-HASHI)を破り、IWGPタッグ王座を獲得。新日本での自身初タイトルとなった。「イギリスでも長らくタッグ王者として君臨されていましたが……」と水を向けると、すぐさま「あん? タッグだけではないぞ。無敗だ。2年4カ月、無敗だ! しっかり書いておけ」と指摘が入った。
さらに「パートナーに恵まれ続ける秘訣のようなものがあるのでしょうか?」という質問に対して、オーカーンは目をひん剥いて怒りをあらわにした。
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「なんじゃと? この無礼者め! 余の力があるから勝てるのだよ。イギリスではランペイジ・ブラウンとチャンピオンになり、昨年はアーロン・ヘナーレとのタッグで当時の王者であるデンジャラステッカーズを倒し、そして今回コブとベルトを奪った。誰と組んでもチャンピオンになれるのじゃ」
無礼をお許しください。ところで、オーカーンはコスチュームをシングルマッチとタッグマッチで変える。合体技も多様だ。タッグマッチへの強い思いがそこにはある。
「このプロレス界は、タッグの扱いが酷過ぎる。単純計算で1対1のシングルよりも2倍以上面白くできるはずなのだ。3カウント直前でカットに間に合ったときの熱い友情なんて、そこにシビれる、あこがれるだろ? それなのに、他の愚レスラーも、会社も、プロレスの見方がわかっていない愚民どもも……。余がその価値観を改革してやる。そう思っているからこそ、誰と組んでもハマり、タッグが輝くのだ。余のおかげだ。よいか? わかったら、ここは大文字にして色もフォントも変えておけ!」
新日本で初のベルト獲得となったが、多くのレスラーが口にする「ベルトへのこだわり」はまったくないそうだ。それは、シングルのベルトであっても変わらないという。
「ベルトへの欲望は一切ない。余は他の愚レスラーとは違い、プロレスラーになろうと思ってなったわけではないのだよ。アマチュアで戦う敵がいなかったから『あ、プロレス? 新日本プロレス? 強そうなやつがゴロゴロいてワクワクすっぞ!』という理由で、たまたまここを主戦場にしてやっているだけだ」