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格闘技PRESSBACK NUMBER
「愚民から集金し、将来的には…」女児救出で話題のグレート-O-カーンが明かした“壮大な野望”「本妻は画面から出てこないんだけれども…」
posted2022/04/30 17:02
text by
原壮史Masashi Hara
photograph by
Masashi Hara
突然の取材の申し出を即時快諾してくれたオーカーンは、取材日までにジェフ・コブと共にIWGPタッグ王座を獲得し、さらに休む間もなくアメリカ遠征へ飛び立った。その勢いはとどまる所を知らない。
2020年10月に新日本マットに本格参戦した通称“ドミネーター”は、その後、長らく国内で戦い続けてきた。今回のアメリカ遠征は、所属ユニットのUNITED EMPIRE結成後、自身初の海外だ。海の向こうのプロレスファンに、グレート-O-カーンという存在はどう映っていたのだろうか。
「当然一番に決まっておろう。幼子(おさなご)を救ったニュースも向こうで知れ渡っておったし、余の名がコールされた時が最も盛り上がっておった。モンゴリアンチョップや玉座も大ウケじゃったな。あれはイギリス時代からずっとやっておるのだが、どこでやっても民(たみ)が喜んでおるわ。もちろん、大空スバル式羊殺しにも沸いておったぞ。アメリカの民は技の由来は知らんだろうが、威力やスタイリッシュさは一目瞭然じゃからの。“スバルドダック”(バーチャルYouTuberの大空スバルを元にした派生キャラクター)もミーム化し、スバル姫の知名度もワールドクラス。これはすでに世界を支配したと言ってもよいな」
ちなみにオーカーン自身も、「#絵ーカーン」というTwitter上のムーブメントが半ばミーム化しつつある。「イラストにしやすく、コスプレもしやすい」という配慮のもとデザインしたシングルマッチ用の入場コスチュームの効果は抜群で、実際にコスプレをするファンも後を絶たない。今回のアメリカ遠征でも、現地の女性がオーカーンに扮した姿をSNSに投稿し、話題を集めた。
「しかも、だ。メインイベントでオスプレイとモクスリーが場外乱闘をした時、余は勝負の邪魔をされたくないから『どけ、どけ』とアメリカの民たちをどかしておったんじゃ。意識はしていなかったのじゃが、どうやらそこでも女子(おなご)を守っていたらしい。まったく、これでまた余の人気がうなぎ上りになってしまうわ」
今や世界的な存在になっているオーカーンは、日本時間6月27日に開催されることが発表されたAEWとの合同興行にも、当然三顧の礼をもって出場を求められることになるだろう。「禁断の扉」と題された同大会に向けて、オーカーンはMJF(マクスウェル・ジェイコブ・フリードマン)の名前を出した。現在のAEWで観客のブーイングを最も多く浴びる口達者な26歳のことを、オーカーンはどう思っているのだろうか。