海浜幕張駅前は、三井アウトレットパークやプレナ幕張といった商業施設があって、駅前は実に賑やかしい。幕張駅には1台しか待っていなかったタクシーも、こちらにはたくさん並んでいる。周りのビルの背も高い。そして広場の真ん中には、ロッテのオブジェ（チョコレートの方じゃないですよ）。「千葉市は、千葉ロッテマリーンズを応援しています」とあって、いかにもこの町がロッテのホームタウンなのだと教えてくれる。

　さて、幕張駅からZOZOマリンスタジアム最寄り駅の海浜幕張駅までようやくたどり着いた。ならばもうすぐ……と言いたいところだが、これまた現実は厳しい。マリンスタジアム、海浜幕張駅からも結構遠いのだ。

　まずは国際大通り（最初に昆陽神社を見かけた大通りと同じだ）をずっとまっすぐ歩いて行く。途中にはご存じ幕張メッセ。幕張メッセに行ったことがある人ならおなじみマリブダイニングがあって、QVC（テレビショッピングの会社らしい）の大きなビルもある。そういえば、ちょっと前までマリンスタジアムは「QVCマリンフィールド」と名乗っていたような気がする。

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　そこから先は幕張メッセとあとはホテル。ニューオータニはさすがに風格のある構えをしているが、超高層のアパホテルはもともとプリンスホテルだったとか。時代の流れをほんのり感じつつ、メッセの前を抜けて海浜大通りまでたどり着くと、ようやくZOZOマリンスタジアムが見えてくる。緑に覆われた木々の間をとぼとぼ歩けば、もう到着だ。さあ、佐々木朗希に会いましょう……。

　といっても、まあ実際に訪れた日は野球をやっていなかったので、下見ということにして帰ることにする。ZOZOマリンスタジアムは本当に海っぺりにあって、外野席の向こうはもう東京湾だ。幕張の浜といって遊べる施設にもなっているらしいから、これからの季節はレジャーをかねて行くのもいいだろう。

　しかし、それにしてもZOZOマリンスタジアムは遠い。幕張駅から歩くこと約45分。“海の上”、かつての海岸線を跨いでからも30分以上歩いた。つまり、幕張のほとんどは埋め立て地であり、かなり広く埋め立てをしたということだ。そしてその埋め立て地がなければマリンスタジアムもなかったわけで、ロッテはいまも川崎球場にいたのかもしれない。そうなると、佐々木朗希は川崎球場で投げていたのか。それも見てみたい気もする。だが、やっぱり埋め立て地の新しい町のスタジアムの方が、若きスーパースターには似合っている。

（※なおZOZOマリンスタジアムへはJR幕張本郷駅、幕張駅からバスでのアクセスも可能です）

（写真＝鼠入昌史）