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皐月賞、勝ったジオグリフの他に“化け物級”の強さを見せた馬とは? ダービーで好走する馬、危険な馬を徹底検証「この馬が中心になる」 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2022/04/18 11:55

皐月賞、勝ったジオグリフの他に“化け物級”の強さを見せた馬とは? ダービーで好走する馬、危険な馬を徹底検証「この馬が中心になる」<Number Web> photograph by Photostud

5番人気ながら皐月賞を制したジオグリフと福永祐一

ダービーで期待できるのはどの馬か?

 3着のドウデュースは、折り合いに専念した結果、位置取りが後ろになってしまい、差し届かなかった。「思ったほど流れませんでした」と武がコメントしたように、流れが合わなかった。それでも、4コーナーを回ったときと同じ右手前のまま直線を走り、あそこまで差を詰めてきたのだから、さすが2歳王者である。丸みのある体型と、回転の速いピッチ走法から、マイルがベストというタイプになっていきそうに見えるが、右手前で走ることが得意なのだとしたら、直線を右手前で走る東京は歓迎だ。ダービーでも上位争いに加わるだろう。

 4着のダノンベルーガ(2番人気)は、右トモに不安があるのに、そこが内側に来る右回りで最内枠を引いたことがこたえた。それでも最後まで覇権争いをしたのだから、負担が軽くなる左回りのダービーでは、イクイノックスを脅かす一番手になるのではないか。

 単勝ひと桁の上位人気馬が掲示板を占めたなか、4番人気のキラーアビリティは13着に終わった。出遅れて、馬場の悪い内を通らざるを得なくなったことが響いたのか。この馬も条件が変われば復活する可能性がある。

 1着から4着までがノーザンファーム生産馬といういつもの光景が戻ってきた。が、掲示板に載った5頭のうち、3着のドウデュース以外は関東馬という占有ぶりは、長くつづいている「関西馬旋風」のなか久しぶりだと思って調べてみたら、4着以外は関東馬だった昨年の安田記念(優勝ダノンキングリー)以来のことだった。

 前評判どおり、レベルの高い皐月賞となった。ダービーがより楽しみになった。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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