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皐月賞、勝ったジオグリフの他に“化け物級”の強さを見せた馬とは? ダービーで好走する馬、危険な馬を徹底検証「この馬が中心になる」 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2022/04/18 11:55

皐月賞、勝ったジオグリフの他に“化け物級”の強さを見せた馬とは? ダービーで好走する馬、危険な馬を徹底検証「この馬が中心になる」<Number Web> photograph by Photostud

5番人気ながら皐月賞を制したジオグリフと福永祐一

 好スタートを決め、序盤はイクイノックスより前の5番手にいたのだが、向正面でイクイノックスが外から進出して行くと、その後ろに入れて折り合いをつけた。そして4コーナー手前で、馬場のいい外に持ち出した。水曜日の本追い切りで初めて騎乗した馬を、完全に手の内に入れていた。

 勝ちタイムは1分59秒7。良発表ではあったが午前中まで稍重で、力のいる馬場になっており、過去10年の良馬場の皐月賞では最も遅い決着となった。洋芝の札幌で重賞を勝っているジオグリフにとって、おあつらえ向きの舞台設定になっていたと言えよう。

イクイノックスは“化け物級”の強さを見せた

 距離が400m延びる日本ダービーについて問われた福永が「そこが一番大きな課題だと思います。血統的にお母さんは大丈夫なのですが、お父さんは短い距離の馬です。2000mで上手に立ち回れる馬なので、距離が延びてさらにいい馬という印象ではない」と答えたように、「勝つならここ」という舞台で結果を出した。

 父のドレフォンは競走馬時代にアメリカのダート1400mまでしか経験がない。ジオグリフも、体型や走法からも2000mまでがベストだと思われる。

 2着のイクイノックス(3番人気)は、昨年の東京スポーツ杯2歳ステークス以来147日ぶり、つまり、約5カ月ぶりの実戦で、しかもデビュー3戦目で初めての右回りだったことを考えると、「化け物級」の強さを見せたと言っていい。

「外枠(18番枠)だったので、馬の後ろで我慢させることができませんでした。勝った馬はそれができていた。ダービーでは大きなチャンス」とルメールが振り返ったように、枠にも恵まれなかった。

 1000m通過1分0秒2というゆったりした流れのなか、前に馬を置くことができなくても掛かっていなかったし、ゴール前の5完歩ほどでジオグリフに切れ負けしただけで、最後まで伸びていた。ダービーでは、この馬が中心になるだろう。

 同一厩舎のワンツーフィニッシュは、皐月賞では2017年の池江泰寿厩舎(アルアイン、ペルシアンナイト)以来5年ぶり4回目。勝ったジオグリフは喉鳴りを抱えているのだが、こちらもダービーを目指していくという。

 なお、今回は、新種牡馬ドレフォンとキタサンブラック産駒のワンツーフィニッシュでもあった。

【次ページ】 ダービーで期待できるのはどの馬か?

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