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《大谷翔平2022年成績を予想》投手はサイ・ヤング賞候補、打者で本塁打王以上に期待したい「二刀流で30-30の偉業」とは 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2022/04/08 11:00

《大谷翔平2022年成績を予想》投手はサイ・ヤング賞候補、打者で本塁打王以上に期待したい「二刀流で30-30の偉業」とは<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

スプリングキャンプでの大谷翔平。2022年も投打ともに日本・アメリカを大いに沸かせる活躍を見せるか

 K/BBとは奪三振÷与四球の数式で出されるもので、投手の安定性を見る最も重要な指標の1つ。6月までの大谷は三振を3つ奪う間に四球を1つ以上出す並みの先発投手だった。しかし7月以降、K/BBは急速に向上した。6月までのK/BBは2.37、7月以降は8.11。投手大谷は昨シーズン後半、明らかに何らかの手ごたえをつかんだのではないか。

 昨年6月と言えば、MLBでは投球するボールの付着物のチェックが突然厳しくなり、多くの投手が成績を下落させた。その中にはパドレスのダルビッシュ有や、マリナーズの菊池雄星(今季からブルージェイズ)も含まれるが、そんな中で逆に大谷は成績を伸ばしていったのだ。

規定投球回数に達すれば、サイ・ヤング賞級の成績も

 今季のエンゼルスは6人でローテーションを組むと言われている。だとすれば大谷翔平の登板数は27と予測される。

 また、昨年はマイク・トラウト、アンソニー・レンドーンという2枚看板が戦線離脱した。得点力は8位前後だったが、今季はこの2枚が頭から加わるので、打線の援護は強力になると考えられる。

 昨年後半の成績をもとに、今季の大谷の投手成績を予測するとこうなる。参考までに昨年の成績も併記する。

2022年:27登板15勝3敗172回22被本塁打22与四球179奪三振 防御率2.85
2021年:23登板9勝2敗130.1回15被本塁打44与四球156奪三振 防御率3.18

 大谷は初めて規定投球回数に到達するのではないか。防御率2.85は昨年の基準ならブルージェイズのロビー・レイ(現マリナーズ)の2.84に僅差で届かない2位となる。179奪三振は10位前後だが、この成績ならサイ・ヤング賞の有力候補になるだろう。

打者・大谷翔平への警戒感はシーズン通じて続くのでは

 個人的には、昨シーズン前半の大谷翔平について「出来すぎ」の感、なきにしもあらずだと思う。当初、二刀流・大谷に対する警戒感はそれほど大きくはなかったからだ。しかしオールスター後の大谷は徹底的に勝負を避けられた上に、内角に厳しい変化球を投げられ、フォームを崩して次第に打撃成績は下がっていった。

 今年はトラウト、レンドーンの援護があるとはいえ、大谷への警戒感が減ることはないだろう。

<2021年:大谷の月間打者成績>
4月
23試92打26安8本19点3盗3四27三 率.283
5月
27試94打23安7本21点4盗13四33三 率.245
6月
25試81打25安13本23点4盗16四27三 率.309
7月
23試85打24安9本19点4盗16四37三 率.282
8月
29試94打19安5本8点7盗21四35三 率.202
9,10月
28試91打21安4本10点4盗27四30三 率.231

 4月まではほとんど警戒されることなく、四球はわずか3つだったが、それが9月以降は27にまで増えた。

 大谷の今季の出場試合数を150程度とみる。過酷な日程で、さすがのマドン監督も大谷の休みを増やすという見立てである。打順はトラウト、レンドーンの復帰によって1番に固定されるようなので、打席数は多少増える。ただし先頭打者に立つ機会が増えるので打点は減少すると考える。

【次ページ】 ホームラン王以上に期待したい偉業は……?

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