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カープ戦力外→独立L・育成から這い上がり…清宮幸太郎に被弾も翌日4年ぶり勝利! 苦労人のホークス藤井皓哉25歳〈週間セパ記録〉 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2022/03/29 11:07

カープ戦力外→独立L・育成から這い上がり…清宮幸太郎に被弾も翌日4年ぶり勝利! 苦労人のホークス藤井皓哉25歳〈週間セパ記録〉<Number Web> photograph by Kyodo News

2018年以来となるプロ2勝目を挙げた藤井。カープ戦力外から独立リーグを経てホークスで大成なるか

 オープン戦が始まり、中継ぎとして起用された藤井は、5試合に登板して1勝0敗6回10奪三振、自責点1という好投を見せた。

 3月18日の広島とのオープン戦、8回から登板した藤井は、古巣相手に緊張したのか1死から四球と安打で走者を出した。マウンドには内野陣が集まって藤井を励ましたものの、表情は硬かった。後続を断って無失点で降板したが、そこにはプレッシャーがあったのだろう。それでも投球内容が評価され、藤井はオープン戦が終わった翌日の22日に支配下登録され、背番号48を得た。

初戦では清宮に被弾も、翌日プロ2勝目

 藤井は日本ハムとの開幕シリーズ2戦目の9回、同じ四国の独立リーグ出身の又吉克樹の後を受けてマウンドに上がった。1死から清宮幸太郎に本塁打を打たれた。クローザーの森唯斗がリリーフしてチームは勝ったが、最初の試験は“不合格”だった。

 しかし翌3戦目、先発の杉山一樹が5回に崩れ、2番手の椎野新が3四球を出して降板、藤井に出番が回ってきた。藤井は5番ヌニエスを三振、6番佐藤を三ゴロに打ち取り後続を断つ。続く6回も三者凡退に切って取り、2018年6月6日以来のプロ2勝目を挙げた。くしくも4年前の1勝目も日本ハム戦だった。

 筆者はNPBから独立リーグに移籍して、再びNPBに復帰した選手を何人も取材している。

 古くは2015年、MLBから帰国し四国の高知で夏の間投げて翌年に阪神に復帰した藤川球児。2017年、阪神からBCリーグ福井に移籍してオリックスに復帰した岩本輝、2019年、阪神から四国の香川に行って好投し、ヤクルトに復帰した歳内宏明。野手だが昨年、広島から九州の火の国サラマンダーズに移籍し、その後、ロッテに復帰した小窪哲也などもいる。

 藤井皓哉もこの例に続くように見えるが、筆者は少し違うように思う。藤川はもちろんのことだが、他の選手もNPBで一定の実績を残した投手だ。

 しかし藤井はほとんど一軍で投げないまま球団から見切りをつけられて独立リーグに移籍し、初めて「自分の投球」を見つけたという印象だ。まだポテンシャルがあったともいえよう。

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