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久保建英の祈りと必死さも実らず「先発落ち→6連敗で降格圏」に倒れ込み… 監督解任マジョルカの序列は変わるのか〈撮影者の視点〉
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/03/24 11:02
試合終了後、天を見上げる久保建英。悪い流れを断ち切るようなプレーを日本代表で見せられるか
前半終了間際、なんとしても失点を避けたいマジョルカでしたが、ボランチのババがボールを奪われてカウンターを浴びます。エスパニョールはダルデルのスルーパスをRDT(ラウール・デ・トーマス)が落ち着いて先制ゴール。ここまでエスパニョールとしてみれば大きな決定機はありませんでしたが、最初の決定機でエースフォワードがしっかり仕事をしました。
マジョルカは2試合続けての自身のミスが失点のきっかけとなったババを、ダニが元気付けます。
久保はベンチで手を合わせて祈るほかなかった
ハーフタイム、久保がアップに登場しました。バルセロナでの試合ということで、現地在住と思われる日本人ファンの姿もみられ、声援が送られました。
後半の頭から交代となったアブドンに声をかけ、久保はピッチ脇でのアップに入りました。
また左サイドで先発していたイ・ガンインが右サイドにポジションをチェンジ。前半は、サイドからのクロスが多く、後半は中に切り込んでのシュートを見せますが、ブロックされます。マジョルカが攻め込まれると、久保が手を合わせて祈るような姿も見せます。
60分、久保とセビージャが2枚同時交代で出場。久保はアシスタントコーチから、またサルバ・セビージャからも声をかけられます。
イ・ガンインと交代した久保は、そのまま右サイドでプレー。積極的にボールを受け、中に切り込みサイドからゲームを作ります。しかし、自身でシュートに持っていくまではできず、また放り込むクロスも正確性を欠いて悔しがります。
ガラレタの負傷以降、その穴を埋めていたサンチェスは、狭い局面でもワンタッチ、ツータッチで久保とパス交換をできる選手です。それだけに久保と同時のプレーが見たかったですが――セビージャと交代しました。
膝を削られ、敗戦後には天を仰いで
久保が倒れこむシーンがありました。撮影時はそこまでの接触には見えませんでしたが、写真で確認すると、膝にがっつり入っているのが分かりました。
久保がサイドからのクロスボールをダイレクトで落とし、アブドンがつなぎババがシュート、さらにサイドからクロスを上げチャンスを演出しますが、ゴールには結びつかず。また自身がゴール前に突入するシーンもありましたが、ボールに触れられません。