アンチの批判に「傷つかない」と断言する理由

　スターダムのユニットは勢力図が変化しているが、渡辺は現状を冷静に見ている。

「DDM（ドンナ・デル・モンド）はただ人数を増やしているだけでしょ。桜井まいなんて弱いし、本当に強いのは朱里とジュリアくらい。他から来たプロミネンスには関わろうとは思っていない。面倒くさいし。まだ、挨拶もされてないから」

　悪の世界は奥深い。渡辺はこれまで使うことのなかったテクニックを習得し、レスラーとしての引き出しを着実に増やしている。

「大江戸隊に入って変わったのは、セコンドで忙しくなったことだな。足引き（ロープに飛んでくる相手の足を場外から引っ張る）がうまくなったね。最初はタイミングがわからなかった。いまや、ベストタイミングでの足引きを覚えた。いかにレフェリーに見られないように工夫して、どれだけ悪いことするか」

　大江戸隊の他のメンバーとはどう付き合っているのだろうか。

「このご時世、外には遊びには行かないな。でも、ナツコん家にはよく行くね。犬のベルがかわいくて、大江戸隊のビッグボスなんだけど、風格が本当にボスっぽい（笑）。キッドん家も行ったことあるね。みんなで鍋食べたりした」

　強さに憧れ、プロレスラーとしての殻を破りたいがゆえに望んだヒールターン。“ブラピ”に対する風当たりの強さも、当の本人にしてみれば追い風になっているようだ。

「アンチのディス（批判）もこっちからしたら嬉しいし、そういうオマエらの顔見られるのも楽しいよ。会場にはすごくイヤそうな顔してるのがいっぱいいるね（笑）。そういう奴にはこいつもアンチかと思って睨み返してる。てかほぼ全員のこと睨んでるわ（笑）。ブーイングの声も聞きたい。今は声も出せないけど、出せるようになったら大きいブーイングが聞きたいな。

　SNSを見てるとさ、ファンもめちゃくちゃプロレスにのめり込んでいるなあって思うんだよね。もちろん私もプロレスにのめり込んでいる。ただお金もらいたいだけの人は、わざわざ嫌われてまで悪いことしないでしょ（笑）。強くなりたいからこそだし。のめり込んでいるから、私は傷つかない」

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