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“M-1最下位”ランジャタイは、なぜ「芸人の墓場と呼ばれた事務所」SMAをやめたのか?「当時はM-1の1回戦で3回ほど落ちた年もありました」 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byHirofumi Kamaya

posted2022/02/20 17:02

“M-1最下位”ランジャタイは、なぜ「芸人の墓場と呼ばれた事務所」SMAをやめたのか?「当時はM-1の1回戦で3回ほど落ちた年もありました」<Number Web> photograph by Hirofumi Kamaya

結成14年でM-1決勝初出場となったランジャタイ。国崎和也(ボケ担当、右)と伊藤幸司(ツッコミ担当)。サンドウィッチマンらと同じグレープカンパニー所属

国崎 ぜんぜん、追いついて欲しいですけどね。

伊藤 追いついてくれよ、って思ってます。

――野田さんの説明を聞くと、こちらの解釈が間違っているのかもしれませんが、ウケたくないのかな、みたいに思ってしまいましたが。

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国崎 そんなことないですよ! ウケたら、うれしいですよ! やったー!って。ウケるの、芸人はいちばん嬉しいと思いますよ。

――でも、コンビを結成して14年間、この芸風を貫いてきたって、返す返すも驚異的だなと思ってしまいます。

国崎 いや、これしかできないだけなんですよ。しゃべくり漫才なんて、できないですもん。あんなにうまいの。ミキの掛け合いとか、あんなのやろうとしたら、絶対、噛んじゃいますし。本当はコントをやりたかったんですけどね。『ごっつええ感じ』とか大好きだったので。僕ら、東京まで出てきて、何やってんすかね。

伊藤 2人でやっていて、楽しいのを出し合ってたら、ああなったというだけなんです。

――昔も今も、そんなに芸風は変わっていないのですよね。

国崎 変わってないですね。ヤーレンズっていうコンビがいるんですけど、彼らに「おまえら、尖ってるとかじゃないんだな。あれしかないんだな」って言われたことがあって。その表現がいちばんしっくりきましたね。

M-1で「オール最下位なんです」

――ちなみに、お2人は、カチッとしたスーツを着て出ようとか思ったことはないですか。

国崎 僕は、2004年だったと思うんですけど、POISON GIRL BANDさんが初めてM-1に出てきたときに、普段着みたいな格好で出てきたのに衝撃を受けて。

伊藤 昔、(ビート)たけしさんとか、太田(光)さんも、ちょっと汚い恰好をしていて。それがカッコよく見えたんですよね。

国崎 僕はM-1のときもメイクしなかったです。メイクさんに名前は呼ばれたんですけど、行かなくて。ありのままの、きったない感じの自分を見て欲しかったので。

伊藤 僕もしませんでしたね。

――メイクをしないなんて、聞いたことないですね。ああいうのは演出上、半強制的なものだと思っていました。でも、前大会は敗者復活戦で脚光を浴び、今大会は決勝で注目を集め、着実にステップアップしていますよね。

伊藤 ただ、すごいのが、僕ら、オール最下位なんです。2017年に初めて敗者復活戦に出たときも最下位、前回の敗者復活戦も最下位。ようやく決勝に出られたと思ったら、また最下位。表舞台に立つと、全部、最下位なんです。

国崎 なんか、つい、最下位じゃない感じでしゃべってましたけど。

伊藤 つまらないやつらなんですよ。

――しかも、もう今年がラストイヤーなんですよね。

伊藤 あと1回だけね、見ていただきたいですね。

国崎 そうそう。それで今回のと、まったく同じネタをやりたいですね。こいつら正気か、みたいな。

<#1、#2から続く>

(写真=釜谷洋史)

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