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フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
「活躍をとても嬉しく思っています」 キャシー・リードが語る“村元&高橋への思い”とアイスダンスの未来《現在は指導者に》
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO
posted2022/02/11 17:02
現在はコーチ、振付師として活動しているキャシー・リードさん。指導する來田・森田組は全日本ジュニアチャンピオンに
「カナとダイスケの活躍を、とても嬉しく思っています」
クリスの最後のパートナーだった村元哉中は、高橋大輔と新チームを結成して2022年四大陸選手権で銀メダルを手にし、日本のアイスダンスに新たな記録を作った。
「彼女たちの活躍を、とても嬉しく思っています。日本のアイスダンスを次のレベルに持っていった。私の目標は、将来のための若いチームを育てて、クリスと私が行けなかったところに、生徒たちに行ってもらうことです。カナとダイスケはその道をすでに切り開いています」
現在彼女が指導している來田奈央・森田真沙也組は全日本ジュニアチャンピオンになり、世界ジュニア選手権への派遣が決まった。またノービスチャンピオンの吉田菫・小河原泉颯組は、4歳と6歳くらいからアイスダンスをはじめたという。若い世代が、着実に育っている。
「できるだけ早いうちに始めることはもちろん大事ですけれど、個人の才能にもよります。カナはシングルの選手として長く競っていたけど、アイスダンスに転向するチャンス、パートナーと条件が揃った時にうまく開花した。子供のときにはじめなくても、チャンスが失われたわけではありません」。もちろんそれは33歳でアイスダンスに転向した高橋大輔の例を見ても、明らかだろう。
キャシーとクリス、2人の夢がかなう時まで
今年の9月には、軽井沢でクリスの名前が冠されたアイスダンスの競技会、クリス・リード杯が開催されることになった。神奈川、京都、福岡などいくつかの地方のスケート協会が後援して実現したのだという。
「本当に嬉しいです。予想もしていなかったことでした。小さな大会ですが、アイスダンスを競う機会ですし、クリスを思い出してもらえる場でもあります」
日本のアイスダンスを盛り上げるために、長年尽力してきたキャシーとクリス・リード。彼女たちの長年の夢が、今少しずつ花開こうとしている
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