審判だけが知っているBACK NUMBER
<私が裁いた名勝負>逆風のなか、現場で感じたチームの絆。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
posted2022/02/06 07:00
西森勇二さん
語り継がれる名勝負をその演者のひとり、審判が振り返る。彼しか知らない新たな景色が見えてくる。
2018年 平昌オリンピック
2月12日/アルペンシアスキージャンプセンター
スキージャンプ 女子ノーマルヒル個人
ルンビとアルトハウスのW杯2強を軸に、ソチ金のカリーナ・フォクトや日本勢の2人が追う展開。風が変わりやすい状況下、伊藤は1回目9位に沈み、高梨は1回目3位につける。2回目を終えて首位に立った高梨は、続くアルトハウスに銀、ルンビに金を奪われるも初の五輪表彰台。
◇
あの日、平昌には日本への逆風が吹いていました。もう少し風に恵まれていれば……そう思わずにいられません。