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《競馬10大ニュース》ソダシブームにBC初優勝、名馬の引退に横山武史の大躍進も…“ビッグニュースだらけ”だった2021年を振り返る
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph byPhotostud
posted2022/01/07 17:02
今年大躍進を遂げた横山武史騎手と、5年連続のリーディングとなったクリストフ・ルメール騎手
6位〜4位 GI3勝の名馬、今年もリーディングのアノ騎手
6位 蛯名正義騎手引退
蛯名正義騎手は一昨年の調教師試験に合格。21年2月28日をもって鞭を置いたため、ニュースとしては新鮮味に欠けるため6位としたが、彼の実績を考えれば本来ならトップにしてもおかしくない事件である。
1987年、美浦の矢野進厩舎からデビュー。2001年には133勝を挙げて全国リーディングを獲得。アパパネとの牝馬三冠などGI26勝を含むJRA通算2541勝の他、エルコンドルパサーとのコンビで制したサンクルー大賞典(GI、フランス)や2度の凱旋門賞(GI)2着などの好騎乗がある。
今年の3月には新規調教師として厩舎を開業する予定。名手の引退は残念だがこれからは同期の武豊騎手とのタッグが見られる事を期待しよう。
5位 ルメール騎手5年連続リーディング
C・ルメール騎手が5年連続でのリーディングジョッキーを獲得。前年の204勝や自身が持つJRA記録の215勝には及ばなかったもののナント2度目となる199勝をマークした。
また、グランアレグリアによるヴィクトリアマイルやマイルチャンピオンシップ、クロノジェネシスとのタッグで制した宝塚記念などJRAのGIを5勝。通年の勝ち鞍だけでなく、大舞台での活躍も目立ち、質量共に素晴らしい成績を残してみせた。
4位 エフフォーリア3歳で天皇賞などGI3勝
皐月賞を制したエフフォーリア(牡、美浦・鹿戸雄一厩舎)が秋には古馬相手にも大活躍を披露。
天皇賞・秋では前年の無敗の三冠馬コントレイルや最強マイラー・グランアレグリアを寄せ付けず。直後の香港カップで“ラヴズオンリーユーに勝つか?”という走りを披露するヒシイグアスにも圧倒的な差をつけて先頭でゴールイン。シンボリクリスエス以来、実に19年ぶりとなる3歳馬による天皇賞・秋優勝という偉業を達成した。
更に続く有馬記念(GI)ではグランプリ4連覇を目指して出走してきたディフェンディングチャンピオンのクロノジェネシスにも圧勝してみせた。
これで通算成績は7戦6勝。昨年1年に限っても5戦4勝で唯一の敗戦がハナ差で敗れた日本ダービーのみ。当時の勝ち馬シャフリヤールには共同通信杯(GIII)で勝っており、昨年のJRAで主役を張った1頭なのは間違いないだろう。