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「戦犯の後悔が歪んだ形で演技に⋯ 」弱小野球部出身・ダンビラムーチョの“あるある”がリアルすぎる理由《動画総数800本以上》
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2021/12/01 11:01
「冷酷な野球部の監督を演じるときも、“憑依”する感覚があります」。ダンビラムーチョの2人が語る野球部時代の思い出と、話題を呼んだ「夏の構想から外します」誕生背景とは
――「東海」に勝ってるじゃないですか!
原田 そこは、めっちゃすごい。
漫才とYouTubeは「まったく別物」
――原田さんは最高学年になってからは、エースだったとか。
原田 途中までは。最後、投げ方がわからなくなっちゃって、ストライクが入らなくなってしまったんです。
――当時の映像でも、デッドボール当てていましたものね。
原田 力を入れると、変な方向に行っちゃうんです。引退したら、急によくなったんですけど。監督には「現役中にそれを出して欲しかった」って言われました。
――確かに、先日、M-1(2021年は準々決勝で敗退)の3回戦で見た野球ネタの時の投球フォームの方がはるかによかったですね。
原田 ははははははは。
大原 下半身がぐっと入ってるもんな。
――今年のM-1でのネタを見るまでは、野球関連のYouTubeをやっている割には、ダンビラムーチョのネタに野球のイメージはなかったんですよね。
原田 そうなんです。YouTubeはまったく別物だと思っていたので。
話題を呼んだ「夏の構想から外します」。配信を続けるコツは…
――M-1で披露した野球ネタは「すごい笑顔なのにエグい事いう監督」という動画が元になっているんですよね。80万回以上再生されて、監督の「今年の夏の構想から外します」というセリフがネットで話題になり……。
原田 パワーワードみたいな感じになったんです。ツイッターとかを見ても流行語みたいな扱いをされていましたから。
大原 野球ネタができたのは、たまたまなんです。去年の『キングオブコント』でやるネタがなくて悩んでいるときに、先輩から「YouTubeの、あのネタでできんじゃない?」って言われて。やってみたら結構よくて。それを今度は漫才のネタにしてみたという感じなんです。ただ、これから野球ネタをどんどん作っていこうとも思っていないんですよ。ネタとYouTubeは原則、つなげない方がいい。つなげようとすると絶対、行き詰まると思うので。
――これまで計何本ぐらい配信しているんですか。
原田 最近、800本を超えました。
大原 そんなにやってんだ! 続けるコツは「欲」を捨てることです。儲けようとか、これきっかけにネタを作ろうとか、そんなこと、一度も考えたことがないですから。だから、ここまで、だらだらと、遊び感覚でやってこれたんだと思います。(前編よりつづく)