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「戦犯の後悔が歪んだ形で演技に⋯ 」弱小野球部出身・ダンビラムーチョの“あるある”がリアルすぎる理由《動画総数800本以上》
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2021/12/01 11:01
「冷酷な野球部の監督を演じるときも、“憑依”する感覚があります」。ダンビラムーチョの2人が語る野球部時代の思い出と、話題を呼んだ「夏の構想から外します」誕生背景とは
大原 目のギラつきとか、まさにそんな感じですよね。僕、かまいたちの濱家(隆一)さんにも言われましたもん。「お前、ほんまに、そういうやつやろ」って。「ちがいますよ」って言ったら、「いや、秘めとるで、おまえ」とか言われました。でも、プライベートであんなキレ方をしたことはないです。
――原田さんも見たことないですか?
原田 大学時代からの付き合いですが、さすがにないです。
大原 友達、失っちゃうので。
「後悔が歪んだ形で演技に反映されているのかも」
――YouTubeを見ていても、やはり大原さんが切れる役どころを担うと、華があるなと思ってしまいます。
大原 やりやすさはありますけどね。冷酷な野球部の監督を演じるときも、“憑依”する感覚があります。高校最後の夏、自分(セカンド)がボールを後ろに逸らして負けたんです。いわゆる戦犯で。捕球できていれば試合終了だったのに、体に当てながらも弾いてしまった。ボールの正面に入ろうとし過ぎましたね。
その頃の指導者って、判で押したように正面に入れって言ってたじゃないですか。教えを忠実に守ったにもかかわらず……という思いがあって。今となれば、バックハンドで捕りにいくべきでしたね。最近は、ゴロを捕球する際は正面に入らないほうがいい、という説も出てきていますし。もっと早く教えてくれていたら、と。そのときの後悔が歪んだ形で演技に反映されているのかもしれません。
原田 小さい頃って、大人の指導は絶対だったじゃないですか。今みたいにYouTubeで自分で学ぶという環境もなかったですし。
――ダンビラムーチョのYouTubeは、あるあるネタばっかりでもないんですよね。
大原 最初の頃は、僕一人でやっていたんです。プロ野球選手のモノマネが得意だったので、登録選手を全員やってやろうと。ただ、芸人がプロ野球選手のモノマネとかすると、ファン感情を逆なでするんですよ。