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《ジャパンC》過去のダービー馬3頭競演で「ダービー馬は一度も勝っていない」という現実…夢の“4世代対決”でコントレイルはどうなる?
posted2021/11/27 11:04
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
史上初の3頭の三冠馬による競演となった昨年につづき、今年は4頭のダービー馬が一堂に会する。出馬表を眺めるだけでワクワクする、第41回ジャパンカップ(11月28日、東京芝2400m、3歳以上GI)のスタートが近づいてきた。
無敗の三冠馬コントレイルのラストレース
このレースは、昨年無敗の三冠馬となったコントレイル(牡4歳、父ディープインパクト、栗東・矢作芳人厩舎)の引退レースとしても注目されている。
菊花賞から中4週で臨んだ昨年のジャパンカップでは、直線で鋭く追い込むも、最強牝馬アーモンドアイの2着。初めての敗北を喫した。
次走、重馬場での戦いとなった年明け初戦の大阪杯は3着。疲れが抜け切らず、予定していた宝塚記念をスキップした。
そして、約7カ月ぶりの実戦となった前走の天皇賞・秋。1番人気に支持されたが、ゲート内でテンションが上がって行き脚がつかず、3歳のエフフォーリアに1馬身及ばぬ2着に敗れた。
負けはしたものの、先に抜け出しをはかったグランアレグリアは差し切っており、さすがという走りを見せた。距離が400m延びる今回は、万が一、またゲートの出が悪くなってもリカバーできる範囲が広がる。
「1枠2番」が大きなプラスと言える理由
菊花賞までは、スタートのよさも武器のひとつだった。しかし、その菊花賞で道中ずっとマークされる厳しいレースになったことが響いたのか、次走のジャパンカップからゲート内でうるさいところが出てきた。
競馬においては、返し馬に入る一歩目や、直線でスパートをかけるときなど、「静」から「動」へと移る瞬間が非常に大切になってくる。ゲートから出る一歩目もまさにそれで、ここ2走、大阪杯と天皇賞・秋では一歩目を出す態勢が悪かった、と、主戦の福永祐一もコメントしている。