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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
シャビ新監督41歳は暗黒バルサを救えるか 《メッシとの黄金連係・涙を撮ったカメラマン》が就任会見・初采配に見た“希望”とは
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2021/11/23 06:01
カンプノウに帰還したシャビ新監督。持ち場は中盤センターからテクニカルエリアになったが、バルサ復興を成し遂げてほしい
また、それはシャビが選んだメンバーにも現れていました。軸となるメンバーに大きな変化はありませんでしたが、17歳のイリアスが先発に抜擢されました。先発、サブを合わせると6人もの10代の選手がおり、クーマンが進めていたチームの若返りをカンテラからの選手を登用することでさらに推し進めていきそうです。
かつての盟友ピケ、ブスケッツにも指示
シャビの初陣、なおかつダービーということもあってか7万人を超える観客が集まりました。
ベンチに座るシャビは、スタッフと談笑するなど特に気負いは見せず、選手入場を見つめていました。なおバルサはアンスやペドリといった期待の若手は怪我のため招集外に。エスパニョール監督、ビセンテ・モレノとハグ。モレノはマジョルカで久保建英を率いたこともある指揮官です。
前半がキックオフされ、バルサはDFラインから丁寧にボールを繋いでいきます。ほとんどメンバーが変わらない中、監督が変わっただけでここまで変化するのかというほど、前半はバルサがエスパニョール陣内でゲームを進めました。
また、キックオフの瞬間シャビにも目を移すと、意外にも座ったままでした。ただ2分ほど過ぎたあたりからピッチ脇まで出てきて大きな身振りで指示を与え続けていました。
ゲームが止まった瞬間、ピケを呼び細かな指示を出します。またもう1人のセンターバック、エリック・ガルシアにもトラップからボールを持ち出す方向などを指示している姿も見られ、戦術的な部分だけでなく、技術的な面でも細かく指示をしています。
キャプテンは、シャビと中盤を組んでいたブスケッツ。クラブの資金難もあって放出の噂も出ているデヨングですが、優雅なターンで中盤で相手を剥がして前進していきます。
バルサの戦いぶりを、シャビはテクニカルエリア最前線で見つめていました。また駆けつけた観客だけでなく、自分を含めたスチールカメラマン、TVカメラマンなど、多くの視線がシャビに集まっているのを感じました。
同じカンテラ育ちで、現役時代にチームメートだったブスケッツ、ピケに指示を出す姿もありました。
敵地に乗り込んだエスパニョールも数こそ少ないですが、10番のダルデル、昨季2部得点王となって先日スペイン代表デビューもしたRDTを中心に際どいチャンスを作り出します。ただ、ネットを揺らすことはできず。