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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
シャビ新監督41歳は暗黒バルサを救えるか 《メッシとの黄金連係・涙を撮ったカメラマン》が就任会見・初采配に見た“希望”とは
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2021/11/23 06:01
カンプノウに帰還したシャビ新監督。持ち場は中盤センターからテクニカルエリアになったが、バルサ復興を成し遂げてほしい
ペップ・バルサとの違いでは、彼はバルサBを率いて、自らが育てた選手を伴ってトップチームに入りましたが、シャビはシーズン途中からの就任であり望んだ選手を獲得することは基本的に冬の移籍市場までできませんし、バルサ自体が破綻寸前だったというほどの財政危機の中では、そこに大きな期待はできません。
しかし――この試合でも10代のカンテラ育ちの選手の活躍を見ると、カンテラで育ち、バルサで一時代を築いたシャビというのは、今、一番バルサに適した監督なのではないかと思います。
個人的にも、円熟期に入ったシャビがタクトを振るうバルサ、スペイン代表がたくさんのタイトルを勝ち取るところから、シャビがバルサを退団する瞬間まで撮影してきて、かなり思い入れの強い選手です。
バルサの監督として成功する姿も撮影できることを願っています。
メッシ、バルサ最後の試合での涙と秘蔵写真
最後に、思い出話を少しだけ。
シャビがバルサを退団した14-15シーズン、バルサは3冠を達成していました。
5月23日のリーガ最終日は、国王杯の授与とすでに発表されていたシャビのバルサでの最後の日でした。
試合前には、雲ひとつない快晴の空の下、満席に詰めかけたファンが作るモザイクとシャビへの弾幕が張られ、試合後には、3冠の喜びと居なくなるシャビへの悲しみがごちゃまぜになったそんな感情を表すかのように スタジアム全体に撒かれた紙吹雪が所狭しと舞い、サッカー場では見たこともないような美しい光景でした。