スポーツ百珍BACK NUMBER
大谷翔平の神イラストや“珍”応援ボードが面白すぎ 「アロハSHOHEI」「私の誕生日が本塁打を打った」《現地撮25000枚から厳選》
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byNanae Suzuki
posted2021/11/21 17:01
キュートな笑顔でも日米のファンを魅了した大谷翔平。応援ボードもユニークなものがいっぱいだった
まず目についたのは、デザイン力のアップだ。
オシャレなフォントを使ったり、大谷翔平の「大」をエンゼルスのチームロゴ(Aの文字+天使のわっかを付け加えたもの)に掛け合わせてみたり。きっと多くの人が「よーし自分も応援ボード作ってみるか。せっかくなら見栄えがするものを」となったのだろう。
その他には「OHTANI LAND」というボードを掲げる人たちも。エンゼルスタジアムの近辺にはディズニーランドがあるから、両方満喫したんだろうな……とファンの行動様式まで妄想できるのが楽しい。
きっとGoogle翻訳使ったんだろうな…的な作品も
2つ目は「ちょっとヘンテコな日本語が増えている」こと。「SHOHEI,私とデートしませんか?」のボードを掲げていた女性ファンは、日本の報道でも有名になった。彼女のボードは日本語として整っていたが、別のアメリカ人が掲げているボードの文言は以下の通り。
「SHOHEI 今日は私の誕生日が私のために本塁打を打った」
うん、何となく推測できる。Google翻訳使ったんだろうな……。
でも日本語が分からなくても、大谷に対して熱い気持ちを伝えたい。そんな健気さに胸を打たれた。その一方で「アロハ SHOHEI」と掲げるファンが……場所はもちろんロサンゼルスのアナハイムである。でもハワイにいるくらい楽園気分なのか、それともはるばるハワイからいらっしゃったのか……。なんにせよ、掲げているファンの表情が心から楽しそうだから、アロハで正解なのである。きっと。
そして3つ目が一番重要だと思うが――大谷へのメッセージが徐々に変容していたこと、である。
シーズン序盤、大谷に対する応援で最も多かったのは「SHOTIME」だった。大谷のショータイムが観たいんだ、という分かりやすいメッセージだったが、それが後半戦以降、このような文字が目立ってくる。
「Home Run Title」「ホームラン王」「MVP」「YOU THE BEST!」
エールを送るだけでなく《ナンバーワン選手》になってほしいという願い、そして畏敬の念がヒシヒシと伝わってくる。それに加えて、大谷を十全にサポートする水原一平通訳に対しても「WE LOVE(実際はハートマーク) IPPEI」のメッセージが送られるなど、ファンは幅広く、さらに深く応援するようになったんだな――と写真を通して実感した。
日本語に英語、エンターテインメント性あふれる応援ボード。2022年もぜひ、いつもナイスな笑顔の大谷がさらにニコッとするような名作が生まれてほしいと願うばかりだ。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。